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パークアベニューにある1号店内観 他店の内装も同様の重厚な雰囲気

--ご自身の店を出そうというとき、どんな店にしようと思いましたか。

これまでの経験を活かしながら、自分の理想に沿ったより良い店にしたいと思いました。ステーキに使用する肉については、「ピーター・ルーガー」で同僚に教えてもらっていました。肉をどのように熟成させ、キッチンでどう調理しているか。スタッフ同士が家族のようでとても近い関係にあったので、肉の切り方から、熟成の方法まで全部見せてくれ常々興味深く観察していたんです。経営についての知識はありませんでしたが、金融業界で働く息子が熟知していましたから私はとても幸運でしたね。

引退するまで私が働いていた店はビアホールのようにざっくばらんな雰囲気だったので、サービスを含めもっとハイエンドな店にしたいと思いました。真っ白なテーブルクロスをかけたテーブル席を設け、高級感のあるメニュー構成にする。メニューはメインのステーキはもちろん、前菜からスープ、シーフードに至るまで幅広い料理を楽しめる構成になっています。

ズウィナー氏お気に入りの前菜「鮪のタルタル」

--個人的にはお店のどんな料理がお好きですか。

2人で店を訪れるときは、「ポーターハウス」を頼みます(Tボーンステーキの中でもフィレ肉の割合が大きい部分。日本では「プライムステーキ」として提供)。焼き方はミディアムレアですね。一人の時はサーロインを「ブラック&ブルー」で。これは、外側はこんがり焼き上げながら中心部はマグロの刺し身のように冷たい、非常にレアな状態に仕上げる焼き方です。

私はレアが大好きなんです。私の母はよくグーラッシュ(肉入りシチューの一種)を作ってくれたのですが、子供の頃は調理前の牛肉をよくつまみ食いしたものです。「ウルフギャング・ステーキハウス」の前菜の一つ、「鮪のタルタル」も好きですよ。特に日本のマグロはおいしいですね。

--今も店に出られているそうですね。

オープン当初から今に至るまで、私はいつも店にいます。ニューヨークにいるときは、夜6時になると創業地であるパークアベニューの店に行き、それからもう1つ別の店舗に回ります。ホールで働くわけではなく「広報」ですね。お客様を幸せな気分にして、くつろいでいただくために私がいる。最高の料理を提供するのはもちろんですが、私はそうした接客がとても大事で、それがレストランとしてのゴールだと思っています。

(フリーライター メレンダ千春)


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