「画竜点睛を欠く」の言葉どおり、男の装いは最後のツメが甘いと形無し。では、鍵を握る“ツメ”とは何か? それは「テクとメンテ」だと断言したい。着こなしにニュアンスを宿す仕上げのテク、身だしなみを整えるメンテ。本特集で紹介するのは、ほとんどが2分もかからず実践できるものばかりだが、どの簡単ワザでも、あなたのお洒落は確実にレベルアップするはずだ。
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1. デニム&チノ、こなしのツメはロールUP
裾の雰囲気ひとつでパンツの印象は大きく変わるものだが、ここでは仕上げに使える様々なロールアップ方法をご紹介。パンツによって最適なものを選んでほしい。
ウォッシュドデニムにはスマートな“細ロール”
軽快感をアップさせつつ都会的な印象に
程よく洗いのかかったブルーデニムは休日らしいリラックス感が身上。かつては裾をクシャっとまくり上げる無造作ロールアップが流行したが、昨今は軽快かつ、よりスマートに仕上げるのが主流だ。方法は2~3cm程度の幅で、クルクルと2~3回折り上げるだけ。くるぶしが半分出るくらいの丈にするとバランスがよい。
ダークデニムにはトラッドな“ターンナップ”
裾のコントラストで装いが引き締まる
裾をペロリと1回だけ折り返すターンナップはデニムの王道的テクニックだが、これはトラッドな印象の強いダークデニムに最適だ。折り返した部分とのコントラストにより、装い全体にメリハリが生まれる効果も。スリムフィットからワイドデニムまで、様々なシルエットのデニムにマッチする裾のこなしだ。
テーパードチノにはきちんと感ある“ダブル風”
本物のダブルとの違いはシームの出方にあり
ドレス仕立てのコットンパンツの場合、裾もきちんとした表情にしたい。そこで、3.5~4.5cm幅できっちりと折り上げるダブル風に。“最初からダブルで裾上げすればいいのでは?”と思うかもしれないが、ダブル風ではシームの裏側が覗き、これが遊び心になる。結構印象が変わるので、休日用ならダブル風が◎だ。
太幅チノにはラギッドな“ダブルロール”
ワークやミリタリーチノに最適
ボリューム感ある太幅パンツに取り入れてほしいのがこちら。まず裾を大きく折り返し、そこに重ねるようにしてもう一度折るとこのような仕上がりになる。ワークやミリタリーテイストのパンツとベストマッチだ。ここでは裾を短めにしているが、くるぶし下くらいでも◎。折り返しの幅を変えて丈を調節してみよう。