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マイナス94℃! 地球最低気温、南極高地で記録

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/7/16

ナショナルジオグラフィック日本版

東南極のラングホブデ氷河の表面に点在する小さな湖(PHOTOGRAPH VIA DIGITALGLOBE VIA GETTY IMAGES)

地球はどのくらいまで寒くなるのだろう? 今回、衛星からの観測により気温マイナス94℃という超低温が記録された。場所は、長く暗い極地の冬で、南極大陸を覆う氷床の真ん中あたりだ。標高3800メートルを超える。2018年6月25日付けの学術誌「Geophysical Research Letters」に発表された論文によると、いまの地球表面で到達しうる最も低い気温に近いと観測チームは考えている。

研究を率いた米コロラド大学ボルダー校、米国雪氷データセンターの研究者、テッド・スカンボス氏は、「ほとんど別の惑星と言えるくらい、地球が限界近くまで寒くなっている場所です」と述べる。

現地で実際に観測された過去の最低記録は、南極点からそう遠くないロシアのボストーク基地のマイナス89.2℃だった。1983年のことだ。これほどの寒さでは、人間は数回呼吸するだけで肺出血を起こしてしまう。そのため、外で観測を行うロシア人科学者は、呼吸する前の空気を暖めるマスクを着用していた。

■超低温を生み出す浅い「くぼみ」

東南極氷床の表面は平らに見えるが、実際は巨大な氷でできたカメの甲羅のように、中心が高くなったドーム状になっている。ボストーク基地はドームのほぼ中心、厚さ約3500メートルの氷の上にあるが、頂上にあたる場所ではない。スカンボス氏のチームは、氷床の最も高い場所では、さらに寒くなる可能性があると考えた。

氷床の頂上付近に観測基地はないので、南極の真冬の間に、実際にそこで気温を測るわけにはいかない。しかし、上空を通過する衛星からなら、氷の表面温度を観測できる。そこでスカンボス氏らは、数年分の衛星データを解析し、温度が低くなる時間と場所を調べて地図上に表した。

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