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井上芳雄 エンタメ通信

堂本光一君の挑む力『ナイツ・テイル』(井上芳雄) 第24回

日経エンタテインメント!

2018/6/16

井上芳雄です。7月から帝国劇場で上演する新作ミュージカル『ナイツ・テイル-騎士物語-』の稽古に明け暮れる毎日です。堂本光一君と初めて共演します。『レ・ミゼラブル』などを手がけた世界的な演出家ジョン・ケアードのもと、光一君と世界初演のオリジナルミュージカルに挑むという夢のようなプロジェクトが実現しました。

『ナイツ・テイル-騎士物語-』は7月27日~8月29日、東京・帝国劇場にて上演。製作発表会見で、左からデヴィッド・パーソンズ(振付)、井上芳雄、堂本光一、ジョン・ケアード(脚本・演出)

5月下旬から始まった稽古は、まだ手探りで進んでいる状態。どんな舞台ができあがるのか、実は演じている僕たち自身もまだよく見えていません。新しいものをつくっていくのはワクワクするし、その場にいられることが幸せな毎日です。

『ナイツ・テイル』の基になっているのはシェイクスピアが最後に書いた作品『二人の貴公子』(共作:ジョン・フレッチャー)。ジョンが書いた脚本は、国や時代を特定しない設定のようです。光一君が演じるアーサイトと僕が演じるパラモンはいとこ同士の騎士。2人は親友でありライバルですが、同じ女性に恋をしたことで、いろんな出来事が起こります。

2人は、さっき「愛するいとこよ」と言っていたかと思うと、すぐに「お前を殺してやる」と言ってみたり、関係がころころと変わっていきます。そこはシェイクスピアらしいですね。稽古の初日に、脚本・演出のジョンがこんなことを言いました。「彼らはお互いのことをうらやんでいるというか、お互いになりたいと思っている。だから親しくもするし、いがみ合いもするんだ」

それを聞いたときに思ったのは、僕も光一君に対して似たような感情があったのかな、ということです。彼のようになりたかったということじゃなくて、積み重ねてきたものがすごいと思っていたという意味で。KinKi Kidsとして鮮烈にデビューした姿は、テレビで見ていました。僕がミュージカル俳優になってからは、光一君が主演したミュージカル『SHOCK』が帝劇で始まるとチケットは即日完売。ジャニーズの人たちが素晴らしい歌や踊りやお芝居をしているのを見て、僕たちミュージカル俳優はいずれいらなくなるんじゃないかというくらいの危機感を抱いていたのは事実です。

光一君の活躍ぶりに、ある意味、戦々恐々としていたので、僕たちの道が交わることになるとは、最初は思ってもいませんでした。それがいろんな方の力添えがあり、共演できることになりました。それこそ敵ではなくて、一緒にやれる味方になれたのは本当に夢のようなこと。まずは、それがとてもうれしい。尽力いただいた方々には感謝しています。

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