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九州 味めぐり

お袋の味を色鮮やかな懐石に 福岡の茶寮 茶寮さくらさくら

日本経済新聞西部夕刊

2018/6/7

 「お袋の味を色鮮やかに」。家庭的な優しい味の懐石料理を楽しめ、女性を中心に人気を集める。

イラスト・広野司

 ほうれんそうのごまあえ、たこのマリネ、かぼちゃの煮付け。色鮮やかな小鉢に盛られた一品料理に目を奪われる。道の駅めぐりが趣味の店主、古賀順子さんが選んだ旬の野菜の小鉢料理は店の自慢だ。小鉢一つ一つを花に見立てて花籠に盛りつけるランチは「インスタ映え」しそう。古賀さんによると、母親に教わったスタイルで思い入れも強いという。

 夜の「桜コース」(4000円)は、古賀さんがほぼ毎朝長浜の市場で買い付ける魚の料理を堪能できる。マグロのカツはサクサクとした衣と、マグロのふわっとした食感が絶妙。卵を1ミリほどに刻む「研究を重ねた」タルタルソースが食感の良さを際立たせる。上品な甘みのマグロや磯の風味豊かなサザエをやさしく握ったすしも絶品。聞くと料理長は元すし職人だったそうだ。

 料理は全体的に甘めの味付けにこだわり、どこか懐かしい。卵焼きはもちろん、牛肉をレアに焼き上げた和風ステーキも。甘めのソースをたくさんつけるほど、肉のうまみが際立つのが不思議だ。

 前職で結婚式の司会を20年以上務めてきた古賀さん。「特別な一時に寄りそいたい」という気持ちを大切にしている。

(荒牧寛人)

 〈さりょう・さくらさくら〉福岡市中央区大名2の2の41 電話092・725・0293

九州 味めぐり」では食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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