グラビアアイドル界では、雑誌モデルでもある「モグラ女子」が台頭する一方で、王道といえるソロの童顔・巨乳アイドルが復活。「新人」が次々と抜てきされて、人気雑誌の表紙を飾るケースが増えている。その業界事情を探ってみた。

女性ファッション雑誌の専属モデルが雑誌グラビアに進出するようになり、雑誌『FLASH』の命名で「モグラ女子」と呼ばれるようになったのは、2015年夏。
モグラ女子を多く生み出してきた雑誌が、『non‐no』と『Ray』だ。『non‐no』の専属モデルでは馬場ふみか、武田玲奈、鈴木友菜、松川菜々花らがグラビアで活躍。『Ray』には、泉里香が15年まで7年間、朝比奈彩が17年まで専属モデルとして在籍。現役の専属モデルも松元絵里花、加藤ナナ、岡崎紗絵がグラビアでも活躍する。乃木坂46の白石麻衣も18年3月23日発売の5月号まで専属を務めた。
『Ray』を発行する主婦の友社・ファッションメディア編集部長の藤村幹央氏は「モデルの分野だけでの活動を志向する人は、少なくなった。いろんなジャンルでの活動に取り組むことが相乗効果を生み、自分の見せ方のテクニックや発信力を身につけているモデルが多い」と語る。
雑誌モデルがグラビア進出するようになった背景には、読者がモデルに求める要素の変化もある。「読者とモデルとの距離が近くなって、私服やセルフメイク、プライベートなことを見せるのは当たり前の時代。誌面だけでなくSNSで上手に自分発信できる子のほうがキャラクターやライフスタイルに共感してもらいやすい。モデルが様々な方法で自分自身を表現するようになり、その1つとしてグラビアもあると思う」(藤村氏)。
集英社『週刊プレイボーイ』副編集長の地代所哲也氏は「モグラ女子が台頭するきっかけは、間違いなく馬場ふみかさんの登場。モデルという新鮮さに加えて、男性が好きな抜群のプロポーションの良さで人気を集めた」と語る。