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食の達人コラム

冷やしても温めても旬 トマトのうま味は塩で引き出す 魅惑のソルトワールド(16)

2018/4/27

旬を迎えたトマト

 タイトルを見て、「まだ夏じゃないのにトマト?」と思われた方もいるかもしれません。だがしかし! 「夏の野菜」のイメージが強いトマトですが、実は最もおいしい旬の時期は今。そう、春なのです。

 もともとトマトは、成育するのに強い日差しが必要な一方で、高温多湿に弱く、比較的涼しい気候を好むという、なんだかちょっとワガママな野菜です。そのため、多湿になる梅雨時期、そして高温になる夏になると、元気がなくなり味が落ちやすくなります。ハウス栽培の場合は諸条件をコントロールできるのですが、露地栽培の場合はトマト本来の性質を考えると、春から初夏、もしくは秋ごろが最もおいしい時期と考えられます。そう、だから今こそトマトの旬なのです。

 マヨネーズをつけたり、ドレッシングをかけたり、色々な食べ方がありますが、旬を迎えた食材というのは、その食べ物の栄養価もおいしさも一番高い状態ですので、まずは塩だけでその食材本来の味わいを楽しんでもらいたいものです。そこで今回は、旬を迎えたトマトをさらにおいしくしてくれる塩と調理法をご紹介していきます。

 なお、一口にトマトといっても、色で分類すればピンク系、赤系、緑系などに分けることができます。近年では特に開発も輸入も盛んになり、多くの品種を目にするようになりました。実は日本だけでも約120品種ものトマトが生産されており、形や大きさ、色、栄養価、味など、その特徴は千差万別です。今回は、多くのスーパーマーケットで取り扱っている、私たちになじみ深いピンク系の「桃太郎」を題材に選びました。

 さて、トマトを塩だけで食べる時におすすめの食べ方が2つあります。

 1つは代表メニューと言っても過言ではない「冷やしトマト」です。気温も温かくなってきた春のこの時期、ほどよく冷やしたトマトを好きな形にカットして、ぱらりと塩をかけて、がぶりとかぶりつく。ほとばしるトマトのフレッシュな香りとジューシーな果汁、そして口いっぱいに広がるうま味がたまりませんね。居酒屋でも、枝豆と並んで「とりあえず頼んでしまうメニュー」にランクインしていることでしょう。

 そしてもう1つは「グリルド(またはソテード)トマト」。つまり、グリルやソテーで焼くなどして加熱したトマトです。世界的にはメジャーなのに、日本ではあまりなじみがありません。食べたことがない方は、「トマトソース以外でトマトに火を通すの?」と思うかもしれませんが、加熱したトマトはフレッシュなまま食べるのとは異なるおいしさで、一度ハマるとやみつきになること請け合いです。

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