GW、観光名所の撮影 見栄えアップの3カ条
三井公一のスマホ写真術(第2回)
待ちに待った大型連休がやってきた。スマートフォン(スマホ)を片手に観光地に出かける人も多いはず。今回はチョットしたコツで写真が見栄えする小技をお伝えしたい。
明暗差が大きなシチュエーションではHDR
東京スカイツリー展望台でパチリと記念写真。このように屋内と屋外の明るさが違う場合、露出補正で人物を明るくすることも可能だが、そうすると屋外の背景が明るくなりすぎてしまう。
このようなときは「HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能を使ってみよう。HDRは1回のシャッターでスマホが自動的に明るさを変えた写真を数枚撮影し、ちょうどいい明るさの1枚に合成してくれる機能だ。メニューからHDRを選んでシャッターを切るだけなのでカンタンだ。
屋内と屋外の明暗差がある、晴天時の砂浜、真っ黒い壁をバックにしての記念撮影時など、この機能を使えば美しい写真が撮れる。極端な差の場合はこれに露出補正を組み合わせて対処しよう。
また、室内から外を撮る場合、自分や屋内の照明がガラスに写り込んでしまう場合がある。そのときはスマホをガラスに密着させて撮ると反射が入らない。東京スカイツリー展望台の場合はガラスに接近できないが、写り込みが少なくなるようにガラスを傾斜させているという。
ワイド感あふれる写真にはパノラマ機能
近ごろのスマホに搭載されている「パノラマ」機能。モードをオンにして自分を軸にし、水平を保ちながらゆっくりと回転するとワイド感あふれる写真を撮ることができる。広い花畑や高原など、雄大な景色の観光地で活用したい機能だ。
パノラマ撮影時はゆったりとやや肘を曲げてスマホを構え、腰を使って慎重に回転するとうまく撮影できる。肘を伸ばしすぎると不安定になるので注意が必要だ。水平を取ることを意識して、始点と終点を決めてから撮影するといい。何回か撮ればうまくいくはずである。
Android機では縦方向のパノラマが撮影できる機種もある。スカイツリーの直下にいてもこのように画面に収めることができる。旅先での灯台や寺社、風車など、縦パノラマ活躍の機会は意外に多い。ぜひ活用しよう。iPhoneの場合も横位置で縦に振れば縦長なパノラマ撮影できる。
記念撮影にはミニ三脚が便利
観光地に行くと撮りたくなるのが記念写真だ。名所旧跡を背景に訪れたメンバー全員一緒にフレームに収まったり、あるいは自撮りすることもあるだろう。ただ、自撮りでは、カメラと人の距離が近いので、背景をちゃんと入れるのが難しい。
そんなときにあると便利なのが、ミニ三脚とスマホ用ホルダーだ。これを活用すればひとりでもセルフタイマーを使って自由度の高い記念撮影ができる。写真のマンフロット製スマホホルダー「TwistGripスマートフォンアダプター」と、JOBY「ゴリラポッド」があればラクラクだ。ゴリラポッドは三脚にもなるし、クネクネと動く脚を手すりなどに絡ませて保持できるので、さまざまなシーンで活躍すること間違いなし。
セルフタイマーでの撮影でもいいが、もしiPhoneとApple Watchを使っている場合は、Apple Watchで構図をリアルタイムで確認しながらシャッターを切ることも可能だ。HUAWEI Mate10 Proの場合は音声でシャッターを切る機能もある。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影している。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。http://sasurau.com/
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