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立川談笑、らくご「虎の穴」

これで1日楽しく 落語のマクラ一挙公開 立川談笑

2018/4/15

高座に上がる立川談笑

弟子の吉笑と交互に連載する「マクラ」エッセー。今回はちょっと目先を変えて、実際に高座のマクラで使っているジョークを披露します。気楽に読み流して下さいね。

タクシーにて

「すみません、運転手さん。次の信号を右でお願いします。運転手さん?運転手さん!…おじいちゃん運転手だから耳が遠いのかな?ねえ、運転手さん!すみません!」

透明のプラスチックボードをたたくと、ようやく運転手が振り返った。

「ぎゃー!」

急ブレーキで停車すると慌ただしくシートベルトを外して車外へ出る。車を見て一息。我に返ったように運転席へ。

「ああ、お客さん、どうも失礼しました。取り乱しまして。おけがはありませんか」

「いったいどうしたんですか?」

「いやあ。私、つい昨日まで霊きゅう車専門だったもので。後ろから声をかけられるなんて」

忍者

休日の昼下がり。若者ふたりが山道をドライブしていると、急ブレーキ。

「うわっ、どうした?」

「さっきのカーブに、忍者がいたんだ」

「忍者?この時代に?」

「いや、いたんだってば」

路肩に車を止め、ふたりが戻ってみると確かに忍者がいた。

黒ずくめの忍者衣装で、背中には刀。はいつくばるようにして、アスファルトにぴったりと耳をつけている。

「うわ、本当に忍者だ!」

「何かしゃべってるぜ」

「…赤のスポーツセダン。運転席には20代男性。助手席は20代女性。現在、時速80キロで南に向かって走行中」

「すごいよ! ねえねえ、忍者さん。どうしてそんなことが分かるんですか?」

「いま、その車に、ひかれた」

素潜りの名人

南の島の海。ダイビングのインストラクターが生徒たちを連れて海に潜っていた。5メートル、10メートル。ふと横をみると、アクアラングの装備をつけていない男がついてきている。

「素潜りでこの深さとはすごいな」

さらに15メートル、20メートル。まだついてくる。

インストラクターは驚き、メッセージボードに書いて、みせた。

「どこで素潜りの技術を覚えたんですか?」

素潜りの男はボードを奪うと、手早く書いた。

「バカ!おぼれてるんだ!」

バカ世界大会

「世界一のバカだなおまえは!ぶっちぎり!バカワールドカップがあったら、おまえは絶対に銀メダル間違いなしだな!」

「どうしてぶっちぎりで世界一なのに、銀メダルなんだよ?」

「きっと実力が発揮できないから」

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