自宅でスマートフォン(スマホ)やパソコンを利用するときに欠かせない家庭内での無線LAN(Wi-Fi)。Wi-Fiルーターの選び方を紹介した前回の「5年前より3倍速い 最新Wi-Fiルーター選び4つの条件」に続き、Wi-Fiの「遅さ」を解消するためのテクニックを紹介する。
改善策1 親機をリセットする
自宅の光回線は高速で親機であるWi-Fiルーター、子機であるパソコンやスマホどちらも高速で通信できる802.11ac対応なのに、Wi-Fiがどうも遅い。そう感じるなら、速度改善のためにぜひ試してみたい改善策がある。「親機のリセット」「ファームウエアの更新」「ほかの親機との競合の調整」、そして「親機の配置方法の見直し」だ。今回はこれらのうちから親機のリセット、ファームウエアの更新、ほかの親機との競合の調整を解説しよう(「親機の配置方法の見直し」については、次回「ルーターの場所でWi-Fiは速くなるか 4つの実験」で実際にテストしながらその効果をチェックする)。
まずは「親機のリセット」について。Wi-Fi親機であるWi-Fiルーターもコンピューターの一種であり、パソコンと同様に内蔵されたプログラムで動作している。長時間駆動し続けると、何らかの不具合で動作が遅くなる可能性がある。Wi-Fiが遅いと感じたら、まずは親機のリセット(再起動)から試してみたい。
一般的には、親機本体の電源ボタンなどを使って再起動する。手順は親機の説明書などで確認しよう。また、親機の中には、ウェブブラウザーで開いた設定画面から再起動が可能な製品もある。
再起動しても、親機に設定したSSIDやプロバイダーの接続パスワードなどは初期化されないので心配無用。考え方は不調になったパソコンの再起動と同じで、設定を残したまま作業データなどがリフレッシュされる。
改善策2 ファームウエアを更新する
次に試したいのが、「ファームウエア」と呼ばれる内蔵プログラムの更新だ。パソコンのウィンドウズアップデートと同様に、親機のファームウエアも不具合の修正や新機能の追加などのために随時更新されている。もしファームウエアの不具合が原因でWi-Fiが遅くなっていたら、更新で解決できる可能性がある。
ファームウエアの更新方法は手動とオンラインの2種類がある。お勧めはオンラインだ。設定画面の更新ボタンを押すだけで、あとは親機が自動的に処理してくれる。