Nintendo Labo体験会 子どもたちが工作に夢中に

日経トレンディネット

当初は戸惑っていた子どももいたが、5分もすると、まるで魔法にかかったように工作に夢中に。手伝いたいお父さんは邪魔とばかりに自力で作業に熱中する
最初に作ったのは、ジョイコンの振動によって走るリモコンカー。自分で作ったモノが動き出した瞬間、子どもたちの目の色が変わった

釣りざお型トイコンで釣りゲーム

続いて、子どもたちは釣りざおの形をしたトイコンの作成に挑戦。パーツ数がかなり多く、複雑に折り曲げなければいけない高度な工作が要求されるが、ラジコンカーで受けた衝撃から覚めないままの子どもたちは、みんな工作に没頭。Nintendo Switch本体に表示される、作成の手順を真剣に見つめながら、20分ほどの作業を黙々とこなしていった。

ここで驚かされたのは、低学年の子どもたちまでもが、親の手助けを振り払うようになったことだった。「パパは、制作手順を示すソフトのページめくりだけやって!」とばかりに、段ボールを組み立てる作業を自力でやりとげようとする。

トイコンが完成すると、任天堂のスタッフは、すぐさまそれを使ったゲームを用意。子どもたちは、自分の手で作ったばかりのトイコンのリールを巻き上げ、魚を釣り上げるゲームを楽しんだ。

自作のトイコンが完成したら、すぐに釣りゲームが楽しめるようになっていた。トイコンの完成を祝福するかのように、任天堂スタッフたちがゲームのプレーをサポートしていた
段ボールで作ったトイコンのリールを巻き上げると、海の中で釣り針が動く。その不思議な感覚に子どもたちは大喜び

既に組み立てられていた「ピアノ」を体験するコーナーも。鍵盤を押すと、いろいろな音が鳴ることに驚く子どもたち
「バイク」はスロットルを回し、ハンドルを傾けることで操作するゲーム。コースを自作することもできる

長丁場も飽きない子どもの集中力

今回のイベントで実際に組み立てたのはこの2種類だけ。その後はNintendo Laboの仕組みの解説や、今回は組み立てなかった残りのトイコン――「ピアノ」「おうち」「バイク」――でのゲーム体験、子どもたちの代表が「Robot Kit」を体験するコーナーなどが続いた。子どもたちは誰一人飽きた様子を見せなかったばかりか、途中に3度あった休憩時間も席を離れず、自作のトイコンで遊ぶ子どもが続出したほどだ。

3時間という長丁場のイベントで、ゲームで遊ぶ時間は実質1時間にも満たなかったにもかかわらず、子どもたちは驚くほどの集中力を保ち続けたのである。子どもは「自分の手で、何かを作る」ことが大好きなんだ、ということが実感できるイベントだった。

全身に装着した段ボール製の器具でロボットを操作する体感ゲーム「Robot Kit」。くじ引きで選ばれた代表者が体験。他の子どもたちは、その様子にくぎ付けとなっていた
プレーヤーが動いたとおりに、画面内のロボットが動く。パンチなどでビルを破壊し、得点を競うのだ

子どもを子ども扱いしない商品

イベントを取材して、もっとも印象的だったのは、「Nintendo Labo」は子どもを「子ども扱いしない」商品だったということだ。

さあ、自分で作ろう! 段ボールを切り抜いて、自分の手で組み立てよう! ――工作手順を示すソフトに導かれるように、子どもたちは自力で頑張る気持ちをどんどん強めていく。イベント会場にいた大勢の任天堂スタッフも、工作そのものは決して手伝わず、ただアドバイスを送るにとどめていた。うまく作れても「わぁ、すごーい」といった安易な言葉で褒めず、「君ならできて当然だよ」といった態度で接し続けた。

すると、当初はおぼつかない様子だった低学年の子どもたちも、1人で段ボールを組み立てようと挑戦し始める。商品も、イベントスタッフも子どもたちを安易に子ども扱いせず、大人と同様にきちんと接するからこそ、子どもたちはいきいきと自発的に動き始めるのだと感じた。

そして自力で作ったものが魔法のように動き出したとき、子どもたちの目の色が変わった。その瞬間は、取材していてちょっと感動したほどだ。Nintendo Laboが発売された後には、世界中の家庭でこんな幸せな光景がありそう……そんな予感がするイベントだった。

(ライター 野安ゆきお)

[日経トレンディネット 2018年2月20日付の記事を再構成]

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