チョコレートの健康効果 注目の意外なきっかけ

日経Gooday

パナマ共和国の北東部、カリブ海沿いにあるサンブラス諸島に住む先住民族のクナは、チョコレートの原料であるカカオの実をすりつぶしてトウモロコシと混ぜた飲料を毎日5~7杯飲む習慣がある。この人たちと、都会のパナマシティに住み、現代の生活をしているクナ出身者を比較調査したところ、島に住んでいる人たちのほうが血圧が低く、心臓病や脳卒中、がんなどの発症率が低いことが判明した[注1][注2]。ところが血圧上昇の原因とされる塩分摂取量は、島に住んでいるクナのほうが多かったのである。というのも、クナの伝統食には塩分が非常に多く使われるからだ。

出典:Bayard V, Hollenberg N K, et al. Int J Med Sci. 2007;4:53-8.
出典:McCullugh,et al. M.L., J Cardiovasc Phamacol. 2006;47 Suppl 2:S103-9:119-21.

「この常識とは逆転した結果は、カカオの実を大量摂取したことによるポリフェノールの効果ではないかと考えられました」と大澤さんは話す。

海外で行われた他の研究でも、ダークチョコレート100g(ポリフェノールを約500mg含有)を約2週間継続的に食べた人は、ホワイトチョコレート90g(ポリフェノールを含まない)を食べた人に比べて、血圧が低下する傾向があったという結果が得られている[注3]

高カカオチョコの継続摂取で、体重は増えずに血圧低下

欧米を中心としたチョコレートの健康効果についての研究は数多く行われてきたが、日本人を対象とした研究はまだまだ少ない。そこで、愛知県蒲郡市と菓子メーカーの明治、愛知学院大学が産官学共同で「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」を2014年に実施した。

[注1]Bayard V, Hollenberg N K,et al. Int J Med Sci. 2007;4:53-8.

[注2]McCullugh,et al. M.L., J Cardiovasc Phamacol. 2006;47 Suppl 2:S103-9:119-21.

[注3]Grassi D,et al. Am J Clin Nutr. 2005;81(3):611-4.

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