収納付きiPhoneケース カード6枚、IDケース合体も
新年に買いたい、最新人気ビジネスアイテム(下)
さまざまな種類が次々と登場するスマートフォン(スマホ)用ケース。財布などと同じように、新年に入ったタイミングで一新したいという人も多いはず。そこで今回は「収納付き」iPhoneケースを紹介する。カードポケットが付いているだけで、iPhoneの使い勝手は大きく変わるのだ。
電子マネーを入れておけば財布いらず
カードポケット付きiPhoneケースはこれまでも発売されており、主に電子マネーを使う人に支持されてきた。現在はコンビニなどの支払いをこれらのカードで済ませる人も増えており、そのため収納付きiPhoneケースの人気が高まっている。
スマホ周辺アクセサリーを展開するアピロス営業部の落合謙次郎氏によると「収納付きスマホケースの生産量は2017年に10万個、18年は15万~20万個を見込んでいます」。
同社ではIDパスケースが付いたものや、財布のように使えるジッパー付きケースなど、さまざまな収納付きスマホケースを展開している。「常にスマホを持ち歩くようになった今、ICカードやクレジットカード、ポイントカードなどすぐに使うものは、財布よりもスマホと一緒にしたほうが便利なことから、収納付きスマホケースが広く使われるようになったと思います」(落合氏)
いまやスマホは財布以上の必需品。電子マネーをスマホケースに入れておけば、うっかり財布を忘れて出社してもなんとかなる場合も多いだろう。
「なかでもスマホの前面まで覆う手帳タイプのケースは、落としてしまった場合も画面が傷つきにくいので人気が高い。動画を見る人が増えたため、前面カバー部分がスタンドになるタイプも好評です」(落合氏)
iPhone本体の保護だけではない便利なプラスアルファ機能が人気の秘密。今回は収納付きiPhoneケースの注目作を4つ紹介する。
職場で役立つ「IDカードホルダー」付き
アピロスが展開するスマートフォンアクセサリーブランド、クリスタルアーマーの注目作。手帳タイプのiPhoneケースにパスケースが付属している。
パスケースには着脱可能なネックストラップが付いているため、交通系ICカードはもちろん、社員証や入館証を入れてIDカードホルダーとしても使用可能。パスケースはiPhoneケース本体外側に収納できるので、出社時の社員証忘れを防ぐことができる。
iPhoneケース自体にもカードポケットが2つ、大型ポケットが1つあり、カードをたっぷり収納可能。さらにパスケース一体型というまさかの構造で、さまざまなシーンで活躍するはず。
「大手家電量販店を中心にスマートフォンアクセサリー専門店で販売しており、iPhone X(テン)が発売された11月に入ってから売り上げは好調に推移しています。30~40代のビジネスパーソン、特に外回りが多い営業職の方から、仕事でも休日でも使えて便利という声をいただいております」(落合氏)
個性をアピールできるデザインに注目
iPhoneケースは機能だけでなくデザインにもこだわりたい。そんな人におすすめの「収納付き」が、このジミーケースだ。
背面に装着するタイプのiPhoneケースで、木製のボディーにストレッチ素材のバンドが付く。このバンドに挟むカタチでカードを収納できるのだ。カードは6枚まで収納可能で、1枚でも滑り落ちることはない。スッとカードを入れられ、取り出す際もスムーズ。家のカギや現金などもしっかりホールドできるので、近所への外出はスマホ1つでOKだ。
構造もさることながら、やはりデザインが特徴的。マホガニーウッド仕上げの自然な木目と、収納バンドの組み合わせがやわらかい雰囲気を演出する。14年の発売から世界中でヒットしているケースだけに、職場や街できっと目を引くはずだ。注文が入ってから、ロサンジェルスの工場でハンドメイドされるという点も見逃せない。
「日本では16年の発売以来、約1万5000個販売しており、前年比200%に近い勢いで好調に推移しています。都心のビジネスパーソンを中心に幅広い層に人気です。また女性の購入が多いのも特徴。男女比は6対4程度です」(jimmyCASE JAPAN代表の名雲康晃氏)
高級皮革を使った上質感が魅力
メゾンタクヤはフランス人デザイナーが立ち上げたラグジュアリー革小物ブランド。革本来の味わいが楽しめる素材使いと、完全ハンドメイドによる仕立てのよさが最大の魅力だ。レザーブランドでは他社に先駆けて09年からiPhoneケースを発売しており、なかでも手帳タイプは世界中から問い合わせが殺到するほどの人気だという。
背面ケースに細かな穴をあけ、そこに手帳型のカバーを手縫いで縫い付けるという独自技術を採用。iPhoneの背面にカバーをごく自然に折り込めるため、手帳タイプながら通話時の姿がスマートに見えるのだ。
内装にはカードポケットとフリーポケットを備え、必要最低限のアイテムを収納可能。そしてドイツ製のシュランケンカーフ(子牛の皮革をシュリンクさせた素材)を外装に、フランス製のアニリン染めゴートレザーを内装に使用。手によくなじむので革本来の風合いをしっかり楽しめ、ビジネスやフォーマルシーンにも合う。
また、iPhoneを新モデルに機種変更した場合、カバーはそのまま、ケース部分のみを交換するサービスも行っている。端末が同サイズであれば交換可能で、費用は機種によって異なる(1万6000円~1万9000円)。
「14年9月のiPhone6、6 Plusの発売後に大ブレークし、3万円を超える価格にもかかわらず、2機種のコンボケースだけで1500点以上を販売しました。iPhone7、7 Plusも引き続き順調に推移しており、17年の秋はiPhone8、8 Plus, Xの新機種の発売がアナウンスされた時点で、多くの問い合わせをいただきました。どんどん進化を遂げるiPhoneの価値を大切にされるお客様からの支持を集めているように思います」(ファーレ代表取締役社長 菊谷仁代子氏)
ななめスリットで取り出しやすい
一見すると背面ポケット付きのシンプルなケースだが、ななめに入ったスリットがポイント。これにより、カードを出し入れしやすく、またデザイン的にもミニマルで洗練された印象を与えている。
ななめスリットは13年から採用されているデザインで、さまざまな素材を用いたケースを展開している。今回取り上げた製品はナチュラルレザーを使用しているので、柔らかく、使うほどに経年変化を楽しむことができる。
ネイティブユニオンは、アップルストアのオフィシャルパートナーブランド。インテリアデザインとプロダクトデザイン両方から着想を得たという、デザイン性と機能性を両立させた英国発のモバイルアクセサリーは、世界中で支持されている。
「セレクトショップやライフスタイルショップなど取扱店舗が増えているため、売り上げは16年に比べて2割ほど増しと好調です。30~40代の男性に好評で、ギフトとして男性に贈る女性も見られます。美意識の高い方々に支持されていると思います」(UNBY PR プレス 斎藤親子氏)
上 人気のコンパクト財布 カードも紙幣もしっかり収納
中 シュリンクレザーの長財布 傷が目立たず長く使える
下 iPhoneケース買い替えるならカードポケット付きが便利
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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