有森裕子 陸王で話題「ミッドフット走法」に思うこと

日経Gooday

10kmほどの短い距離のロードレースに、トレーニング代わりに出ることも気分転換になり、実践的な練習になるのでお勧めです。短い距離のクロスカントリーも、土や芝生、坂道など様々な場所を走るので、色んな部位を鍛えられると思います。ただし、雪が降っているときは地面が滑りやすくなるので気をつけてください。

寒くても水分補給をおろそかにしないで

冬場のランニングも水分補給を忘れずに(C)Dean Drobot-123rf

最後に、冬場のトレーニングで気をつけるべきポイントを2つお伝えしたいと思います。1つは「防寒対策をしっかりする」こと。寒さで体や筋肉が冷えると、柔軟性が失われ、走り始めたときやバランスを崩したときなどに地面からの衝撃をうまく吸収できず、疲労骨折やアキレス腱炎といったケガにつながりやすくなります。

あまりたくさん着込むと動きが制限されて走りづらくなりますが、ランニング用のタイツや手袋、帽子、着脱しやすいネックウォーマーやアームウォーマーといった防寒具をうまく活用し、体の保温に努めましょう。特に首や手首、足首といった関節部分を保温すると体感温度が上がるといわれています。ベビーオイルなどをそうした関節に塗って、保温してから走り始めるのもいいと思います。体を温めるウォーミングアップはもちろん、走り始める前と終わった後に行うストレッチ習慣の重要性は言うまでもありません。

体を温める温野菜を意識してとったり、体が冷える食物を控えるなど、食生活にも気を配れるといいですね。暖房が入った部屋ではアイスクリームや冷たい飲み物をついついとってしまいがち。体を冷やしてしまうので気をつけましょう。

2つ目は「水分補給をおろそかにしない」ことです。夏は暑くてのどが渇くので水分補給や熱中症対策に注意しますが、寒い冬はその意識が薄れます。目に見えるような汗をかかなくても、空気が乾燥すると皮膚や呼気、粘膜などから失われていく水分があります。水をガブガブ飲む必要はないですが、トレーニングの最中は「15分に1回飲む」などと自分なりのルールを決めて、季節に関係なく、こまめに水分を補給する習慣をつけましょう。また、ピーク時よりは少ないですが、冬でも紫外線を浴びます。気になる人は日焼け止めなどでケアされることをお勧めします。

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子さん
元マラソンランナー。1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

[日経Gooday 2018年1月9日付記事を再構成]

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