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有森裕子 痛みが生じたらまず治療、次に上体の筋トレ

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

今年は厳しい残暑もあまりなく、あっという間に秋らしい気候になってきましたね。いよいよ走るには気持ちのいいシーズンがやってきます。大会に備え、気合いを入れて練習されている方や、涼しくなってきたからランニングを再開しようと考えている方などさまざまでしょう。日本の素晴らしい紅葉を満喫しながら、楽しく走ってもらえればいいなと思います。

ランニングシーズンの到来に合わせ、今回から数回に分けて、読者ランナーの皆さんから寄せられたランニングの悩みにお答えしたいと思います。

たくさん頂戴した中でも特に多かったのは、痛みについてのお悩みです。例えば、下記のようなご相談です(編集部注:質問の文章には一部編集を加えています)。

【50代男性(会社員)】
ランニング歴:5年 ベストタイム:3時間38分(フルマラソン)
 私は47歳でマラソンを始めてから、フルマラソンを3時間を切るタイムで走る「サブスリー」を目指してトレーニングを続けてきました。現在、スマートフォンのランニング用アプリを利用し、目標タイムを3時間30分に設定してトレーニングに取り組んでいます。しかし、スピードを上げる練習をすると膝が痛くなり、思うように練習ができません。膝の痛みを防ぐには、どのようなトレーニングを追加すればいいでしょうか。

「痛いときは練習しない」が鉄則!

目標がサブスリーなんて、日本の市民ランナーのレベルは上がったなあ、とつくづく思ってしまう内容です。さてご質問の内容は「膝の痛みを取るための練習について」ですが、まず私がこの相談者にお伝えしたいのは、もし今も痛みがあるのなら、「今すぐ走るのをやめて、休養したり治療を行ったりして、痛みをとってください!」ということです。

「脚に痛みがありますが、どうしてもこの大会に出たくて……」というご相談も多いのですが、同じことを申し上げたいです。せっかく当選した大会だから出場したい、あるいはベストタイムを更新したいから練習を休みたくない、と思う気持ちは分かります。でも、痛みがあるということは、デメリット以外の何物でもありません。五輪の代表権をかけた選考会に出場するランナーではないのですから、痛みを取ってから練習を再開する。これが鉄則です。このことを踏まえた上で、順を追ってやっていただきたいことをご説明したいと思います。

痛みの原因を自分で考え、医者任せにしない

まず痛みが生じて治療に行く前に考えてほしいのは、どんな練習をしたら痛くなるかです。この相談者であれば、インターバル、ビルドアップ、タイムトライアル、ダッシュといったように、いったいどのスピード練習をすると痛みが出るか。また、どんな風に走ると、どこにどんな痛みが生じるのかを、自分の口で医師に説明できるように分析しましょう。

サブスリーを目指すレベルのランナーであれば、ただ「痛い」と言って医師任せにするのではなく、自分の体や走り方を理解しようとする意識は持っていたいもの。でなければ、もし痛みが治まったとしても、また同じ練習をすれば痛みが再発し、いつまでたっても、サブスリーに到達できるような練習はできません。

文字だけのお悩み相談でもどかしいのは、私が相談者の実際の走り方を見られないことですが、走り方一つにしても、足首や足裏がどんな角度で着地をしているか、上体がどんなフォームになっているかなど、一人ひとり違います。スピードを上げると痛みが出るということは、思いきり力を入れたときにフォームや左右のバランスが崩れたり、足の着地の仕方に癖が表れたりしている可能性が考えられます。その原因を探るべく、シューズの裏の減り具合を確認し、足裏のどの位置で着地をし、膝が内向き、あるいは外向きになっているといった、自分の動きを確認して分析するのも一つの手です。

もし、練習パートナーやご家族がいらっしゃるのであれば、普段からスピード練習の様子などをスマートフォンの録画機能を使って撮影してもらえれば、フォームを見ながら原因を分析することができます。お金はかかりますが、ランニング教室に通って専門の先生に見てもらうのもいいかもしれません。シューズを替えたり、フォームを改造したりするといった何かしらの対策につなげられます。

タイムなどの数字ばかりに気を取られ、ノルマをこなすことやランニングアプリの指示通りに練習することばかりに意識が向くと、「自分の体を見る」ことを忘れがちになります。もっと自分の体と対話し、痛みが生じれば自分の体をチェックしてその原因を探る。アプリに合わせるのではなく、自分の体に練習を合わせることが、ケガを防ぐ上では重要です。

痛む部位に負担がかからないトレーニングを

さて、ご質問の本題「どのような練習メニューを追加すればいいか」ですが、まず上体の筋肉を鍛えるトレーニングをお勧めします。腹筋などを含めた上体を鍛え、腕がしっかり振れるようになれば、腰から下の部位にかかる負荷を軽減できます。

膝などに痛みが残っているときは、浮力で負荷がかかりにくい水中トレーニングも良いでしょう。例えば、プールで腕をしっかり振りながらウオーキングするトレーニングがあります。なるべく足を使わずに上半身を鍛えるには、脚にビート板を挟んで腕かきだけのクロールで泳ぐ練習でも上体は鍛えられます。走れないときは持久力が落ちますから、この練習なら呼吸器官もある程度、鍛えられるでしょう。

膝の痛みがなくなってきたら、膝周りの筋肉を鍛えるといいでしょう。自重でのスクワットでもいいですし、階段の上り下りも効果的です。ウエイト機器を使ったレッグカールもいいでしょう。重りの負荷を上げてもし痛みが出てきたら、脚に力を入れたときに、屈伸したときの膝やつま先の向きが体に対して真っすぐ(平行)になっているかを確認しましょう。こんなところからも、負荷をかけて思いっきり脚に力を入れたとき、あるいは回数を重ねて筋肉が疲労してきたときに、左右の脚のバランスの崩れや癖が表れるといった、痛みの原因が見えてくるかもしれません。

ケガをするのもしないのも、ランニングを楽しむのも楽しまないのも、自分次第だと私は思います。周りの仲間の成績や目標タイムにとらわれず、普段から自分の体と対話しながら、トレーニングの量やペースを決めて取り組んでください。痛みが生じる前に何か異変のような、「体が発する声」に気づくはずです。

平均寿命が伸び「健康寿命」の大切さが度々話題になる昨今ですが、健康的にランニングを楽しめる「ランニング寿命」が1日でも長く続くような意識改革が、これからは重要になってくると思います。

有森裕子
 元マラソンランナー。1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

(ライター 高島三幸)

[日経Gooday 2017年9月12日付記事を再構成]

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