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九州 味めぐり

シェフが引き出す厳選素材の魅力 食の劇場「アクアミネラーレ」

日本経済新聞西部夕刊

2018/1/18

 食事やワインを楽しむだけでなく、その空間にいることが心地よくなる。イタリアンレストランというよりも、オーナーシェフである関谷勝さんがプロデュースする食の劇場だ。メニューはあるが、来店者との会話で料理が決まる。

 東京などのレストランで経験を積んだ宮崎県出身の関谷さんが自ら食材を厳選している。野菜は宮崎県や福岡県糸島市の有機野菜がメーン。魚は玄界灘、肉はもちろん宮崎から。「おいしい」という感嘆に、関谷さんは「素材の味そのもので、料理はしていないよ」と屈託なく笑う。

 

イラスト・広野司

とはいえ、来店者のほとんどが頼む前菜の盛り合わせ(10品、2人前1500円)は手が込んでいる。野菜が入った卵焼きに、ブロッコリーとジャガイモのサラダ、ロールキャベツにネギとクルミの鶏肉巻きなど、どれも素材の味を強く感じる。

 肉料理を頼むと、冷蔵庫からかたまり肉を取り出して切り出す様は圧巻だ。宮崎県延岡市産の無投薬豚のウデ肉のソテー(2600円~)はうまみが強く、脂身もしつこくなくワインが進む。パスタやリゾットも、メニューにない種類もリクエストに応じる。

 料理ができるまで、関谷さんは無農薬野菜の生産者や畜産農家の思いを語る。カウンター席で関谷さんと会話を楽しむのも料理の一部だ。

(川名如広)

 〈あくあみねらーれ〉福岡市中央区薬院3の7の16ライオンズマンション薬院103 電話092・522・3320

食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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