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外国人客の疑問 「日本のお正月、〇〇はないの?」

インバウンドサイト発 日本発見旅

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NIKKEI STYLE

日本のお正月にはさまざまなしきたりや慣習があり、私たちが当たり前のように行っている行事にはすべて意味があります。日本で新年を迎える外国人観光客たちは、日本のお正月にどんな印象を持っているのでしょうか。

日本のお正月の印象は「平和」

「日本のお正月の雰囲気が大好き!」と話すのは夫のシャウエッカーです。もう十数年来、クリスマスは二人でスイスに帰省し、年内に戻ってきてお正月は日本で迎えることにしています。

シャウエッカーに日本のお正月の印象を聞いてみると、即座に「ピースフル(平和な)」という答えが返ってきました。「家でテレビを見て、除夜の鐘を聞きながら新しい年になるのは、とても平和な感じでしょう? 穏やかな除夜の鐘の音はいいですね。にぎやかなパーティーなどではなく、静かに新年を迎えるのが好きですね」

これはまさに我が家の昔からの年越しスタイル。家族全員そろうのが原則で、大みそかに年越しそばを食べ、元旦は初日の出を拝み、新年のあいさつとおとそから始まって、おせち料理とお雑煮。その後お墓参りをしてから、初詣で氏神様を含む三社参りをします。夜はいつもより早めに飲み始めて、のんびりまったり過ごします。

日本在住の外国人はそれぞれの家族や友人との過ごし方があると思います。一方、急増する外国人観光客は日本でどのような新年を迎えたいのでしょうか。

外国人観光客の問い合わせが多い「花火はどこで?」

ジャパンガイドのサイトに寄せられる質問で、この時期に最も多いのは「ニューイヤーの花火について」。「花火はどこで見られるか」「カウントダウンのイベントはあるか」という質問が、年末に向けて増えてきます。特に、欧米ではニューイヤーズ・イブ(大みそか)といえばカウントダウンと花火。そして友人たちとのパーティーで盛り上がるという人が多いようです。問い合わせが多いので、サイトには「日本では年越しの花火は一般的ではありません」とコメントを入れています。

シャウエッカーが調べたところ、テーマパークやスキー場などの年越しイベントで、カウントダウンと花火がセットで行われているところは多いようです。しかし関東地方は意外に少なく、「横浜・八景島シーパラダイス」(神奈川県)でカウントダウンと約3000発の花火が打ち上げられるイベントがあるほか、東京ディズニーランドと東京ディズニーシー(ともに千葉県浦安市)でも年越し特別営業で打ち上げ花火がありますが、「ニューイヤーズ・イヴ・パスポート」は抽選になっています。

カウントダウンは東京・渋谷のスクランブル交差点でも行われています。2016年の大みそかには初めて周辺を歩行者天国にし、6万人以上もの人々が集まりました。17年も12月31日午後9時から1月1日午前2時まで、駅周辺の交通規制を実施。カウントダウンだけで花火はありませんが、大変な盛り上がりです。観光客でも参加しやすいためか、外国人比率はかなり高いようです。

スタッフ、サムとレイナのお正月体験

「年末年始はたいてい英国に帰っているか、どこかに旅行している」というジャパンガイドのスタッフ、サムも日本でそんな大みそかを過ごしました。

「日本でお正月を迎えたのは、大阪にいた時、一度だけでした。でもハングオーバー(二日酔い)だった(笑)。当時働いていた英語学校の先生仲間と、大みそかの夜から飲んでいたのです」。英国では新年の瞬間に花火が上がり、友人と飲んで楽しく過ごすので、それと同じようにしたのだそうです。

「大阪では住吉大社が有名だけど、残念なことにハングオーバーで初詣に行けなかった。あのとき頑張って行けばよかったと、今でも後悔しています」。そして、日本のお正月は家族で過ごす日なので、家族がいない者には過ごし方が難しいとも話していました。

シンガポール出身のスタッフ、レイナは日本で4回ほどお正月を過ごしています。

「1回目は千葉県の銚子に初日の出を見に行きました。すごい人で、駐車場もいっぱいだった。何とか車を止める場所を見つけ、太平洋から上る初日の出を見られました」

「その次の年は山梨県の三つ峠に行き、富士山を染める初日の出を見ました。すごくきれいだった!」。どちらもレイナが行きたいと思った場所で、行き先を決めてから友人を誘ったそうです。

「初詣は、夜0時に浅草の浅草寺に行ったことがあります。でもすごい人で、お参りするための列が仲見世から雷門を超えて橋の上まで並んでいて、途中でギブアップしました」

おせち料理は、友人のご家族宅に招待されたときにいただいたそうです。伝統的なおせちに手作りのローストビーフなども加わって、とてもゴージャスなお正月料理。ワインやお酒を飲みながら楽しく過ごしたそうです。

日本のお正月を楽しんでいるふうのレイナですが、実は寒いのでお正月は苦手なのだそう。これまで彼女が住んだことのある場所で寒いのは日本だけなのです。そして、元日は開いているお店が少ないので外食に出ても困るとも話していました。

特に外国人観光客にとっては、お正月は要注意の時期。年末年始は博物館や美術館などが休館になっていることがありますし、レストランやショップも閉まっていることが多いからです。ジャパンガイドのサイトでは、年末年始の注意事項をまとめたページ「Visiting Japan during New Year」をつくっています。

また、日本の皇室に関心のある外国人も多く、新年の一般参賀に行ってみたいという声は少なくありません。宮内庁の英語のホームページには、一般参賀の日程や注意事項などが詳しく書かれていますので、そちらを読んでおくことをすすめています。

欧米では新年よりクリスマス、アジアは旧正月を一家で祝う

よくいわれることですが欧米ではクリスマスのほうが重要で、クリスマスが終わるともう1年の大きなイベントがすべて終わったという感じです。スイスのチューリヒなどの州では、12月26日はセント・ステファンズ・デーという祝日ですが、27日は普通の日でいつも通り出勤。大みそかの正午まで仕事をして、年明けは1日と2日だけ休みという人が多いようです。

私も2度ほどチューリヒでお正月を過ごしたことがあります。新年を迎える瞬間の深夜0時、教会の鐘が一斉に鳴り始め、12回の鐘の音を聞くのが夫の家族の伝統的な過ごし方だったそう。花火が行われる年もあり、夜遅くまでかなりの人出があります。しかし元日は一転、町はシーンと静まりかえり、お店もほとんど閉まっています。クリスマス前のにぎわいがうそのよう。空港や駅だけは混雑していますが……。

一方アジアでは旧暦のお正月、いわゆる「春節(旧正月)」を祝う国々が多いようです。

レイナに聞いてみると、シンガポールでは1月1日は友達と過ごす日で、ショッピングや食事に行ったりするそうです。それに対して、旧正月は家族で過ごす日。そして、年長の家族の家を訪問するのが習わしだそうです。例えばレイナの家では、お姉さんの一家がご両親の住むレイナの実家を訪問。そして一緒に、おばあさんの家にごあいさつに行きます。お年玉の習慣もあり、シンガポールでは大人になっても独身なら年長者からお年玉をもらえるのだそうです。

「めでたさ」を感じる日本のお正月

私が個人的に感じる外国の新年との違いは「めでたさ」です。日本のお正月はおめでたい雰囲気であふれています。新年のごあいさつも「明けましておめでとうございます」ですね。

古来、お正月は、家々に幸せをもたらすという「年神様」をお迎えして祝う日でした。そこからさまざまな行事や習慣が生まれたといわれています。

確かに、お正月に周りを見回してみると、縁起のいいものばかりです。おせち料理も一品一品にそのような意味が込められていますし、門松も鏡餅もいわれがあります。それは「Happy New Year」のHappyとは別の、日本ならではの「めでたい」という概念ではないかと思います。それに浸れるのがお正月のよさでもありますよね。

そんなことも感じているのか、シャウエッカーは「これからも年越しとお正月は日本で過ごしたい!」と話しています。

シャウエッカー光代
 ジャパンガイド取締役。群馬県生まれ。海外旅行情報誌の編集者を経て、フリーの旅行ライターとなり、取材などで訪れた国は約30カ国。1994年バンクーバーに留学。クラスメートとしてスイス人のステファン・シャウエッカーと出会い、98年に結婚。2003年、2人で日本に移住。夫の個人事業だった、日本を紹介する英語のウェブサイト「japan-guide.com」を07年にジャパンガイド株式会社として法人化。All About国際結婚ガイド、夫の著書「外国人が選んだ日本百景」(講談社+α新書)「外国人だけが知っている美しい日本」(大和書房)などの編集にも協力。

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