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カリフォルニアワインに庶民の味 米大統領の晩さん会

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NIKKEI STYLE

今年9月、オーストラリアのワイン会社であるトレジャリー・ワイン・エステーツが東京で「ホワイトハウス・ディナー」を開催した。米国歴代大統領のホワイトハウスなどにおける公式食事会の内容からアイデアを得たメニューと、同社が輸入販売を手掛けるカリフォルニア州ナパ・バレーの著名ワイナリー、ボーリュー・ヴィンヤードのワインを合わせた食事会だ。

ボーリューは1900年創設というナパ・バレーでは長い歴史を持つワイナリーで、ホワイトハウスが催す公式食事会を度々彩ってきた。英エリザベス女王が渡米した際のステートディナー(ホワイトハウスにおける最もフォーマルな晩さん会)のワインとしても選ばれている。

ディナーのメニューはまさに「The アメリカ」。最初に出されたのはシーザーサラダ。そして、ロブスタービスク(ロブスターの濃厚なクリームスープ)、カモのロースト、デルモニコステーキと続いた。デルモニコステーキというのは、もともとは「デルモニコ」というニューヨークの老舗レストランで提供されたステーキの名前だ。

そして、シメのデザートは、ベイクドアラスカ。メレンゲで覆ったアイスクリームとスポンジにリキュールをかけ火をつけて燃やすというパフォーマンスのあるデザートだ。

こうした米国料理は日本人でも聞きなれたものが多く、公式食事会を参考にした料理としてはカジュアルな雰囲気だ。ただし、米国のワインはグルメ大国フランスにも負けていない。その名を広めたのは1976年の「パリスの審判」として知られるフランスワインと米国ワインの対決だ。

米国独立200周年記念イベントとして、カリフォルニア産ワインとフランスワインをブラインドで飲み比べるという会がパリで催されたのだが、赤ワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン種)も白ワイン(シャルドネ種)も1位となったのはカリフォルニア。

白はシャトー・モンテレーナ、赤はスタグス・リープ・ワイン・セラーズが、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・オー・ブリオンといった日本でもよく知られたフランスの銘醸ワインを抑えて最高の評価を得た。この試飲会で提供され1位となったワインの各ボトルは、今は米ワシントンD.C.のスミソニアン博物館に展示されているそうだから、いかに歴史的な快挙だったかがうかがい知れる。

ところで、過去のホワイトハウスの公式食事会のメニューを見ると、かなり昔からカリフォルニアワインはホワイトハウスで提供されているようだ。

積極的にメニューに組み込んだのはジョン・F・ケネディ大統領以降らしい。レーガン大統領はボーリューのワインを好んだことでも知られる。

「ホワイトハウス・ディナー」で、メイン料理のステーキに合わせていたのは、「ジョルジュ・デ・ラトゥール・プライベート・リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン」(ジョルジュ・デ・ラトゥールはボーリューの創業者)。実際にホワイトハウスの食事会でも供されたワインだ。グラスに注がれたのは1991年と2013年物だったが、いずれもカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンの当たり年。91年ものは、30年近い年を経ながら力強く個性的な味わいのワインだった。

ちなみに、赤ワインだけでなく、ボーリューのワインは白ワインやスパークリングワインも、ホワイトハウスの公式食事会に登場している。

さて、11月初旬、トランプ米大統領が初来日した。これまで報道されてきたような「自由奔放ぶり」は今回の来日では聞かれなかったが、 一挙手一投足が報道される中、繰り返し話題になっていたのが、安倍晋三首相との「ゴルフ外交」のため訪れたゴルフ場での昼食だ。

テーブルに上ったのは、トランプ大統領の好物だというハンバーガー。東京・港区の高級ハンバーガー店のものだという(もっとも、米国のメディアによれば、トランプ大統領は「マクドナルド」といったいわゆるファストフード店のハンバーガーがお好みのよう)。

こうした「超庶民的な」食べものが好きな米大統領は、トランプ大統領だけではない。野球が大好きで、一時期自ら米大リーグチームのオーナーでもあったジョージ・W・ブッシュ大統領は、大統領府であるホワイトハウスの当時のシェフが、ホワイトハウスの野球関係のイベントでホットドッグに挟むソーセージをグリルして出したとき、「野球場のホットドッグは蒸して作るものだ」と言ったそうだ(ウォルター・シャイブ著、田村明子訳『大統領の料理人』〈KKベストセラーズ〉より)。

レーガン大統領は、米国の大衆菓子ジェリービーンズが好きなことで知られていたし、ある意味、庶民的な食べ物が好きというのは、米国大統領の「伝統」であるのかもしれない。

ホワイトハウスの公式食事会のメニューを参考にしたという先のイベントの料理がカジュアルな感じであったのも納得と思ったが、前出の本の著者でホワイトハウスのシェフであったシャイブ氏によれば、ホワイトハウスでもクリントン大統領以前は伝統的なフランス料理を出していたらしい。

それを、積極的に米国料理を取り入れた内容に変えたのは、大統領夫人だったヒラリー・クリントン氏だったと、シャイブ氏は言う。そして、続くテキサス出身のジョージ・W・ブッシュ大統領時代には、なんとステートディナーにテックスメックス(メキシコ風の米国料理)風料理が出されたようだ。

もちろん、合わせたのは米国のワインだろう。米国はカリフォルニア州のワインが特に有名だが、オレゴン州、ワシントン州、ニューヨーク州も産地として知られている。カーター大統領時代には様々な州のワインを食事会で出すようにしていたらしい。ひるがえって、今のホワイトハウスの主人であるトランプ大統領は息子がワイナリーを経営している。その名も「トランプ・ワイナリー」。彼のゲストたちのグラスを満たしているのは、果たしてどんなワインなのだろうか。

(フリーライター メレンダ千春)

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