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外国人女性記者を魅了 日本のウイスキーの海外評価

インバウンドサイト発 日本発見旅

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NIKKEI STYLE

近年、日本のウイスキーの評価が世界的にたいへん高まっていることをご存じでしょうか。日本を訪れる多くの外国人観光客が、お土産にジャパニーズウイスキーをこぞって買い求めています。サントリー山崎蒸溜所やニッカウヰスキーの余市蒸溜所に行けば、見学コースにはやはり多くの外国人の姿があります。

歴史的にウイスキーといえば、スコッチやバーボンなど欧米が本場。日本製も頑張ってはいたものの、高級品といえばやはりスコッチというのがかつての定説だったので、海外での人気ぶりを最初に夫のシャウエッカーから聞いたときはなかなか信じられませんでした。

昨年、夫の母国であるスイスに帰省したときのこと。シャウエッカーの幼なじみで、何ごとにもこだわりをもつ本物志向の友人から「サントリーの『山崎18年』をネットで購入しようと考えているが日本での価格はいくらぐらいなのか」と聞かれ、「この人が価値を認めているウイスキーなんだ」と、日本のウイスキーへの世界的評価を初めて実感したのです。

現在では、あまりの人気ぶりに品薄になっている銘柄もあり、ネットでも入手困難なものがあるとか。さらに、日本ではどちらかといえば女性より男性にウイスキーのファンが多い印象がありますが、海外では女性ファンも少なくありません。実はジャパンガイドのスタッフにも、そんな女性がいました。

記者のレイナはウイスキーマニアだった

ある日、立山黒部アルペンルートの取材から帰ってきたシャウエッカーが「レイナはウイスキーにすごく詳しい!」と感心したように話し始めました。レイナはシンガポール出身の、ジャパンガイドの記者。サイトの記事では「ちょっと贅沢JAPAN」というシリーズを担当するスタイリッシュな女性です。立山・室堂のホテルで夕食後に行ったバーで、バーテンダーさんとウイスキーについての話がはずみ、シャウエッカーが驚くほどの知識だったというのです。

レイナはシンガポールでも日本でもウイスキーバーにときどき行くとのこと。特に、友達が日本に来ると都内のバーに行く機会が増えます。レイナの女友達はみんなウイスキーが好きなのです。「私が行った海外のウイスキーバーには女性だけのグループが必ずいたのに、日本では女性客はあまり見ません。たいてい男性か、女性がいてもカップル」

レイナおすすめのバーの一つは、東京・表参道にある「ニッカブレンダーズ・バー」。ここでたまたま飲んで「なにこれーっ!」と衝撃を受けたのがシングルカフェグレーン12年。彼女が飲んだベストニッカとのことですが、ネットで調べても入手が難しいらしく、「見つけたら絶対買う」そうです。また、東京・西新宿の「ゾートロープ」も大好きなバーだとか。カウンター8席、テーブル10席と小さめのお店ですが、ウイスキーの種類が豊富で店内もいい雰囲気だそうです。

レイナはどうやってこんなにウイスキーに詳しくなったのでしょうか。彼女いわく、「詳しくはない、ふつうだと思います。でも好きな香りなどこだわりはあります。個人的にはちょっとスモーキーなのが好み。最近好きなのはアイラ島の『カリラ(Caol Ila) 』で12年と18年がおいしい。あと『ラフロイグ(Laphroaig)』。いろいろなウイスキーがあるけど、中でもブローディアが好きです」。アイラ島はスコットランドの南西にある「ウイスキーの聖地」と称される島。カリラもラフロイグもアイラ島のシングルモルト蒸留所の名称です。

それらのウイスキーの味を知ったのは、ロンドン・ヒースロー空港の免税店だったそう。シンガポールのチャンギ国際空港にも広い免税店があるので、早めに空港に行って無料でテイスティングし、後日ネットで購入することもあるそうです。

日本ではハイボールや水割りで飲むことが多いですが、彼女の飲み方はいつもストレート。チェイサーのお水を入れるとしたら1滴か2滴。それだけで味が変わるので、1滴から始めて飲みながら調整していきます。これもバーテンダーさんに教わった飲み方だそうです。「バーテンダーさんと話をすると、とても勉強になります。おすし屋と同じじゃないですか? 質問したいことをすぐ聞けるから、私はテーブルよりカウンター席を選びます。話ができると知識も増えてうれしいですね」。ウイスキーでもカクテルでもワインでも、専門のお店に行って、プロに聞いてみるのが一番いいと話していました。

「世界5大ウイスキー」の一つになった日本のウイスキー

日本のウイスキーの評価が高まったきっかけは、英「ウイスキーマガジン」誌が2001年に行ったコンテストで、ニッカウヰスキーの「シングルカスク余市10年」が1位、サントリーの「響21年」が2位を獲得したことでした。その後、日本のウイスキーは海外の賞を受賞し続け、現在では、世界5大ウイスキー(スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズ)の一つに数えられるほどの評価を獲得しています。

日本国内では、NHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」(14年9月~15年3月)によって新たなウイスキーブームが訪れたといわれます。「日本のウイスキーの父」と呼ばれる竹鶴政孝氏とその妻リタさんの生涯の物語。お二人が国際結婚だったこともあって、国際カップルが注目され、私にもコメントを求められる取材が増えました。竹鶴夫妻は1920年に結婚。今から100年近くも前のことで、国際結婚自体が珍しく、スコットランドから日本へ来られたリタさんがどれだけ苦労されたか想像に難くありません。私もこのドラマによって、ウイスキーの製造過程や日本で普及するまでの歴史を知ることができました。ジャパニーズウイスキー人気の高まりと相まってタイムリーなドラマであったと思います。

そして今、世界の愛好家が熱い視線を注いでいるのが、埼玉県秩父市生まれのウイスキーです。従業員十数人という株式会社ベンチャーウイスキーの秩父蒸溜所で製造された「イチローズモルト 秩父ウイスキー祭2017」が、世界的なウイスキー品評会「ワールド・ウイスキー・アワード」の「シングルカスクシングルモルト部門」で17年の世界最高賞受賞という快挙。ジャパニーズウイスキーはますます世界の注目を集めそうですね。

*シングルカスク:一つのたるでつくったウイスキーをそのまま瓶詰めしたもの(他のたるでつくったウイスキーとブレンドしていない)。

*シングルモルト:一つの蒸留所でつくられたモルトウイスキー(大麦麦芽100%でつくったウイスキー)だけを瓶詰めしたもの(他の種類のウイスキーや他の蒸留所のウイスキーとブレンドしていない)。

シャウエッカー光代
 ジャパンガイド取締役。群馬県生まれ。海外旅行情報誌の編集者を経て、フリーの旅行ライターとなり、取材などで訪れた国は約30カ国。1994年バンクーバーに留学。クラスメートとしてスイス人のステファン・シャウエッカーと出会い、98年に結婚。2003年、2人で日本に移住。夫の個人事業だった、日本を紹介する英語のウェブサイト「japan-guide.com」を07年にジャパンガイド株式会社として法人化。All About国際結婚ガイド、夫の著書「外国人が選んだ日本百景」(講談社+α新書)「外国人だけが知っている美しい日本」(大和書房)などの編集にも協力。

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