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こんな「秘境」に外国人が続々! 次の人気スポットは インバウンドサイト発 日本発見旅

2017/10/13

祖谷のかずら橋。まるで秘境の世界への入口のように見えますね(写真:japan-guide.com)

 日本人でも簡単には行けないアクセスしづらい場所に、外国人観光客が大勢訪れているという話をよく耳にします。「秘境」というと言い過ぎかもしれませんが、そのイメージに近い村や山里には、外国人を引き付ける何かがあるようです。

 それはデータにも表れています。日本経済新聞社の「インバウンド統計リポート」(2017年8月23日公開、データは日本政府観光局「訪日外客数」)によれば、17年4~6月期における都道府県別の外国人観光客数で、前年同期と比べて伸び率が最も高かったのは徳島県(314.3%)。続いて熊本県(301.6%)、大分県(144.6%)、滋賀県(80.6%)、宮崎県(62.6%)となっています。

 熊本県と大分県は2016年に震災があったために観光客数が減り、その反動で伸びたと考えられますが、1位の徳島県は、この1年間だけでなく過去5年以上にわたって増え続けています。

 徳島県内で特に外国人観光客が多く訪れているのが、祖谷(いや)渓谷です。ちなみに祖谷は、白川郷(岐阜県)、椎葉村(宮崎県)と並んで「日本三大秘境」の一つに数えられている場所(諸説あり)。やはり秘境は魅力があるようです。

 夫のシャウエッカーによると、一部の外国人(もちろん全員ではありません)はそういう場所が大好きで、滞在中に絶対行きたいと思って計画を立てているのだそうです。人里離れた場所は、外の世界とは疎遠になっているがために都市化されることなく、昔ながらの建物や自然がたくさん残されています。人々の暮らしぶりも同様です。

 日本の原風景ともいえる山里の景色は、日本人ではなくてもどこか懐かしさを感じるようです。そんな景観を求める外国ツーリストたちは、アクセスの不便さをものともせず、むしろそれも楽しみながら、秘境に足を向けます。

■深い自然と山里の暮らしが魅力の祖谷

 外国人観光客が急増している祖谷。平家落人伝説が残るこの谷で、彼らが訪れるスポットは、ダイナミックな絶景が眺められる大歩危(おおぼけ)峡、山の急斜面に広がる「落合集落」、ケーブルで谷底に下りてゆく「祖谷温泉」の露天風呂など。シラクチカズラという植物のつるで作られた「かずら橋」は、いかにも秘境という雰囲気のつり橋で外国人にも大人気です。

まさに山奥の「桃源郷」のような祖谷の集落(写真:japan-guide.com)
多くの人がスリリングなかずら橋にチャレンジします(写真:japan-guide.com)
かずら橋が架かる祖谷川の遠景。周囲の木々が色づき始め、美しい秋の訪れを感じさせます(写真:japan-guide.com)

 祖谷を有名にした要因の一つとして、米国人の東洋文化研究者、アレックス・カー氏の古民家ステイプロジェクトが挙げられます。1970年代に祖谷を旅して魅了され、築300年のかやぶき屋根の古民家「篪庵(ちいおり)」を自ら購入して居住。現在では9棟の古民家を宿泊施設に改修した「桃源郷祖谷の山里」プロジェクトが進んでいます。秘境・祖谷に滞在し、生活設備はすべて整った古民家を1棟貸し切りで宿泊するスタイルは、海外の人たちにも人気です。

 もう一つ、地元の方たちの努力も欠かせない要因であったと思います。外国向けの観光プロモーションを行い、積極的に観光客誘致を仕掛けるとともに、外国語の勉強など地元側の受け入れ態勢も整えました。また、人々が不便さを乗り越えて工夫してきた山里の生活を経験する様々な「体験プラン」も成功しているようです。

 ジャパンガイドでは、スタッフのレイナが2015年に取材で訪れ「48 hours in Tokushima」という記事でリポートしています。彼女は吉野川の観光遊覧船に乗って大歩危峡の景観に恋をし(fell in love with the view)、落合集落を訪れた後、かずら橋を渡ってギシギシ音がしたり揺れたりするたびに恐怖と興奮を同時に味わった(scary and exciting)と楽しそうに振り返っています。夜は古民家「篪庵」に宿泊して、濃密で貴重な48時間を過ごしました。

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