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乃木坂46 汗と涙でファンつかむ「アンダーライブ」

日経エンタテインメント!

2017/10/11

 乃木坂46の躍進を支えるのが、選抜メンバー以外のアンダーメンバーによる独自の活動だ。「アンダーライブ」にかける熱意がファンの心をつかみ、口コミで評判が拡大して全国ツアーを実現。この冬には、初のアルバム発売が控えている。

アンダーライブ全国ツアー2017~関東シリーズ 東京公演~(C)乃木坂46 LLC.

 乃木坂46といえば、テレビの音楽番組などに登場する機会の多いシングル表題曲を歌う選抜メンバーのイメージが強い。この選抜から漏れた人たちはアンダーメンバーと呼ばれ、シングルのカップリング曲やアンダーライブといった限られた場所で活動してきた。

 そもそもアイドルシーンにおける「アンダー」という呼称はAKB48グループで、劇場公演に出演できない選抜メンバーの代役として公演に出演するメンバーが発祥だ。これが後に選抜漏れメンバーから選出されたユニット「アンダーガールズ」へとつながる。ところが乃木坂46の場合は劇場公演がなく、AKB48グループよりも所属メンバーが少ないことから、選抜メンバー以外をアンダーメンバーと呼ぶようになった。

 アンダーメンバーの歌う楽曲にはシングル表題曲とは異なる憂いや、はかなさが表現されたマイナーキーの楽曲が多く、表題曲よりもこちらのほうが好きという通なファンも多い。ただ、これらの楽曲は年に一度開催される「BIRTHDAY LIVE」やシングル発売時の全国握手会イベントなど、限られた機会でしか披露されず、コアファン以外にはなかなか浸透しなかった。

■初のアンダーアルバムを発売

 そうした状況が変わったきっかけが、2014年春からスタートしたアンダーライブだ。メディア露出も少なければ、グループ全体のライブでも数曲しかパフォーマンスできなかったアンダーメンバーは、自分たちだけの活動の場を得たことで、ライブに対する意識を高めていく。その熱意が観客に伝わり、アンダーライブの評判は口コミで広まっていく。それが後の単独日本武道館公演や全国ツアーを実現する、大きなうねりにまでつながっていったのだ。

 この冬にはアンダー楽曲のみによるアルバム発売も控えており、もはや乃木坂46にとってアンダーは欠かせない存在にまで成長した。清楚で可憐な印象の強い乃木坂46だが、その陰には情熱と汗と涙の結晶であるアンダーメンバーの存在があることを忘れてはならない。

(ライター 西廣智一)

[日経エンタテインメント! 2017年10月号の記事を再構成]

トップアイドルへと飛躍した乃木坂46の2017年を、3つの視点から解説します
10月10日(火)メンバーが5つの分野で活躍
10月11日(水)汗と涙のアンダーライブ
10月12日(木)3期生がグループを活性化

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