多様性を重んじて「ひとりひとりのニーズに合った働き方」を理想とする働き方改革。仕事に対する意識の一大転換は、仕事の装いのあり方にも確実に影響を与えている。その現状についてビジネスマンの最前線を知るプロたちに聞いた。
『装い方改革』の先陣をゆく大手商社の目線から
週一の「脱スーツデー」で社員のコミュニケーション力が鍛えられています!
伊藤忠商事 人事 総務部 千代丸 誠さん
「弊社社長、岡藤の、装いを通して働き方を考えるという思想に基づいたトップダウンの企画です。9月末までクールビズを実施中で、月~木曜はノータイOKですが、基本スーツ。金曜日は、デニムやスニーカーも認めるカジュアルが奨励されることとなりました。これはラフに装うことが目的ではありません。あくまで、TPOをわきまえた仕事着でありながら、自由度の高い自分らしい装いを考えるきっかけにしたいのです。
狙いのひとつは個のパフォーマンスの向上。脱スーツデーを実施することで、取引先からも注目され、自分の装いが周囲からどう見られるのか、装いにどういう工夫が必要なのか考えるようになります。同僚やお客様との間で話題になり、新しい考え方に気づく人も多く、発想の転換やコミュニケーションの増加が、仕事を活性化させるきっかけにもなっているようです。社員から前向きな意見が多く寄せられ、これからも装いから働き方を考える企画を、打ち出していきたいと考えています」
伊藤忠商事の「脱スーツデー」
繊維、エネルギー、鉄鋼、金融等、多業種にわたる総合商社、伊藤忠商事。各部門で装いも異なるようだが、金曜日だけ全社員を「脱スーツデー」と決めた大胆な社策が話題になっている。朝活セミナーの一環でビジネス服の在り方を考える講座を開くなど社員の啓発にも熱心に取り組んでいる。
伊藤忠商事の「脱スーツデー」
繊維、エネルギー、鉄鋼、金融等、多業種にわたる総合商社、伊藤忠商事。各部門で装いも異なるようだが、金曜日だけ全社員を「脱スーツデー」と決めた大胆な社策が話題になっている。朝活セミナーの一環でビジネス服の在り方を考える講座を開くなど社員の啓発にも熱心に取り組んでいる。