祝い事に赤飯、不祝儀には黒豆ご飯? 習俗に根ざす豆
枝豆そら豆お豆さん(3)
グリーンピースご飯の存在感が西日本と東日本とで大きく違っていたり、そら豆の皮を食べるか食べないか、これまた人によって差があったりと、豆にもいろいろと「食の方言」があるようだ。
意外に気づかない豆の種類。
ある日、もやしの先に黒い異物(豆の皮)がついているのを見て、そのもやしが「ブラックマッペもやし」であることが判明!! うれしくてカミサンに説明したら、「フーン」のひと言で終わり。がっかり。
ちなみに、もやしは英語でビーンスプラウト。
ちなみにタイではもやしを生のまま焼きそば(パッタイといいます)にのせて食べます。
豆の種類は、わかりません(カズボボ@栃木在住さん)
緑豆もやしと称して売っているものは見たことがあるが、ブラックなんとかは知らなかった。ブロッコリーの芽やそばの芽など各種スプラウトがスーパーに並んでいるのを見ると、なるほどもやしは元祖スプラウトであることよと思う。寿司ねたの「芽ねぎ」も葱のスプラウトですかいのう。
赤飯は祝儀に黒豆ご飯は不祝儀に登場する。
いや、このような習俗に関する食の文化はしぶといものなので、他地域にも残っていると思われる。
その黒豆であるが……。
写真は左上からお臼様です。テーブルの中央に鎮座して御座います。はは~。
そして、まな板の上の鯉ならず、臼の上の黒豆です。粉みじんにしてやる~!
左下はきな粉がでてきたところ。照明が暗く、赤っぽく写っていますが実物はもっと黄色です。
最後に茶こしでふるいにかけます(茶こしに残った粗い奴は……私はもう一度臼でひきました、貧乏性です)。
まったりと、余裕を持って、食する時間。贅沢だなあ(大阪の原さん、写真も)
あのなんですか、この店では客に黒豆を渡してきなこを作らせるんですか? 金取って? セルフ? 作業? ボランティア?
それにしても原さんは大阪に引っ越してから快調ですね。水が合う?
久しぶりにフロリダ在住の「曲者」さんからメールが来たと思ったらこれだよ。
科学の進歩によって治療法はすでに、あるちゅう話である。
デスクん すでになっちゃってません?
しょうゆ豆は煮るのか漬けるのか。
いろんな会社がしょうゆ豆を販売してますが、おかんが一番おいしいと思うのはO西食品らしいです(両親は香川産・本人は大阪産 ぽん吉さん)
しょうゆうことですか。漬ける派ですね。煮る派はいますか?
同じ豆でも。
この旭豆は旭川だけのものだろうと思っていましたが、佐賀県にも旭豆があるそうです。佐賀県版は炒ったエンドウ豆にショウガベースの甘い衣を着せているそうで、何だか「固体化冷やしあめ」みたいな気分になります(実物に出合ったことはないのですが)。
かたや砂糖で甘く、かたやショウガで甘くと、同じ名前でこれだけ如実に地域差が出ている豆も珍しいのではないでしょうか(みなみ@神奈川さん)
佐賀県には肥前旭という鹿児島本線の駅がある。その旭と関係があるかも。ここは久留米の隣駅。そんなことで私も佐賀の旭豆を食べたような記憶がある。いまは目の前にあっても食べられない。理由は聞かないで。
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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