冷やしあめはどこにある? 瀬戸内、関西…西日本の味
ご当地アイスに冷たいもん(5)
各地のアイス。なぜにこのようなものが…。
塩ジェラートは九十九里付近の道の駅で見かけました。特にご当地ものというわけでないようで、様々な味のアイスが販売されていました。小さなカップに入っていたのですがやはり完食できませんでした。私にとっては、見てるだけがちょうど良いみたいです(千葉県出身ななさん)
デスク乱入 船橋のIトーYーカドーで全国ご当地アイスセールをやってました。塩アイスもありました。
そう、そこがヘンだよ日本人アイスは、常食するというより試しに鑑賞するものかもしれない。観光地での「非日常」の演出アイテム。
名物アイスを作ろうとするとまず思いつくのが地元の名産、名物を使うこと。それはそれでいいのだが、場合によってはトンデモ系やトホホ系に…やっぱやめた。皆さん、好きなようにやってください。
デスク乱入 そうそう、以前、京都・錦市場で「七味ソフト」食べました。甘さの中のぴりっとした辛さがなかなかでした。
こちらは何だろう…。
アイスと黒ビールをいっぺんに食べたようなお値打ち感もあります。
お子様にはわからない大人の味がするアイスクリームです(へるろっとさん)
アイスにラムをかけるとか、アイスとアルコールの相性はいいから、黒ビールも悪くないかも。でもこのビールとは合うかな?
はいデスク、今回は岡崎八丁味噌ラガーの試飲会だよね。以前当サイトで紹介した赤味噌ラガーを作った名古屋の盛田金しゃちビールさんから送っていただいた。よーし、飲んでみようか。
野瀬 これ美味いよ! アルコール度数6%でノドにぎゅいーんとくるね。コクもあるし、いい。で八丁味噌だけどアリスの「遠くで汽笛を聞きながら」って感じ。存在してるけど主張していないほのかさに乾杯!
デスク乱入 僕はベルギーのブラウン系のビールが好きでよく飲むんですけど、それに近い味わいですね。一般的な淡色系ビールよりは味わい深く、黒ビールのような濃色系ほど重くない。ベルギービールのお店でグラスに注がれて出されれば、何の疑いもなく飲み干してしまうと思います。
ベティー隊員 飲んだ後、唇にかすかに味噌の味が残りました。黒ビールみたいにコクがあっていい味わい。
「冷やしあめ」。一体どこにある?
札幌では冷やしあめは見ませんね。全国各地から来ていた友人達に聞いてみたことがありますが、知ってる!ってヤツはいなかったです。関西人はいませんでしたので(またまたちろこさん)
それ以来、「金閣寺アイスキャンデー店」のような佇まいの高校生時代の行きつけのアイス屋でも、決してそれをオーダーしませんでした。
いつもまずは頭が狂うほどキンキンに冷たいミルクしぇーくを一気飲みして、次に冷えひえになったお腹に大判焼(今川焼)のつぶあんをほお張るのが日課でした。
この夏に帰省したら、久しぶりに冷しあめと歴史的和解を図ろうかと考えています(むつうらさん)
和歌山も冷やしあめ地帯。瀬戸内にも存在する。これはやっぱり関西に色濃い西日本文化のようである。いけずな京女44歳さんから大阪のサンガリア製缶入り「ひやしあめ」を送っていただいた。でもって、これも試飲したのである。
野瀬 うーん、ショウガ風味の砂糖水。夏の暑いときにキンキンに冷やして飲んだら水分補給と血中糖度急上昇に最適!ってこのくらいに書いとけばいい?
ベティー隊員 はらぺこで人格が変わりそうになる前に飲んだらいいかも!
デスク 血糖値が気になる方は要注意です。けっこう甘い!
最近箱入りで何本か入った棒アイスがありますが、その1本の大きさでミルク味、甘酒味のアイスが昔ありました。アルミ箔と紙をはり合わせた包装で包んであるだけで、ミルク味はアルミで甘酒味の方は竹皮の印刷だったように思います(うえぽんさん)
そういえば私の幼少のみぎり、近所に冷凍ソフトクリームを売ってるお店がありました。普通のソフトクリームを冷凍庫に入れて凍らせてしまったという…ぜんぜんソフトじゃないじゃん! て感じでしたが、普通のソフトより食べやすいし食感も面白くて、結構好きでした。今でもあるのかな? 本当はおにぎりやお弁当のお店だったんだけど。
愛媛ローカルかどうかわかりかねますが、甘酒アイスというものがあります。アイスバータイプで結構固めですが、食べてみるとほんのり甘酒の味がします。うちのこどもはあまり好きではないようですが、大人には結構うけます(にゃんちゃん)
ボンボンアイス
たまごアイス、ボンボンアイス、おっぱいアイス。同じもののようである。私の記憶の中にも同種のアイスがある。名前は思い出せない。ただ「ボンボン」という場合は胴体にくびれのあるものを指したと思う。
甘酒アイスはなかなか歴史が古いらしい。これはどこのもの? 全国区?
センタンといっても先っぽのセンタンではない。センタンアイスクリームのこと。
大阪で王将といえばギョウザかと思っていた。あのチェーンには大阪に単身赴任中、ときどきお世話になった。ビール片手にギョウザ2人前をいただき、チャンポンを注文したら汁なしあんかけ麺が出てきたので、びっくりして丼に顔を突っ込んでしまったのだった。
最後にシンガポールのアイス事情。そ、そんな食べ方するんですかあ?
アイスはというとドリアン・アイスというご当地風のものがある以外はごく普通なんですが、サーブの仕方がちょっと変わっています。なぜかここではアイスを食パンにはさんで渡してくれるのです。どこの店でもそれは同じです。
パンの白い部分に緑やピンクの色がついていてアイス用らしいのですが、食べたところは特に甘いわけでもなく普通の食パンです。早く食べないと、どんどん溶けてパンから落ちそうになるので、ちと忙しいです。
あと冷たいものといえばアイスカッチャンと呼ばれるカキ氷があります。山盛りのカキ氷に南国らしくフルーツがいろいろのっていてお買い得感のあるものなのですが、フルーツと一緒にコーンがかかっているのが謎です。業務用の缶入りコーン、ちょっと塩味つきのやつがシロップとともに氷にかかっています。
そして食べすすんでいくと、最後になって器の底から煮豆や寒天がたくさん現れて、さらなるお買い得感とともに謎が深まります。これで150円くらい。前述のアイスといいカキ氷といい、シンガポール人はこれで一食にしようとしているのではないかと疑われます(こてつ 33歳さん)
ね、面白でしょ? こんど家でパンdeアイスをやってみよ。鞍馬サンドにもまだないみたいだし。
ベティー隊員 ドリアン・アイス食べてみたいな。きっと濃厚なんでしょう。
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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