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長時間労働が常態化した職場 自分の心身を守るには?

日経Gooday

2017/5/18

 そして、ストレスの緩和や予防のために、「休みベタな管理職ほどしっかり休む ヒントは4つのR」でご紹介した「4つのR」を実践してほしいと思います。4つのRとは「リラクゼーション(Relaxation)」「レスト(Rest)」「レクリエーション(Recreation)」「リトリート(Retreat)」の頭文字をとったものです。

【ストレス予防に役立つ「4つのR」】

(1)リラクゼーション(Relaxation)

  自律神経をしっかり休め、心と体のバランスを整えること:

  腹式呼吸、アロマセラピー、瞑想など

(2)レスト(Rest)

  体をしっかり休めること:睡眠、マッサージなど

(3)レクリエーション(Recreation)

  遊ぶ、楽しむ、笑うなど心身をリフレッシュすること:

  スポーツ、釣り、キャンプ、映画、カラオケなど

(4)リトリート(Retreat

  非日常に身を置き、じっくりと静養すること:

  旅行、リゾート保養、森林浴など

■カウンセリングは「心の折り合い」を身に付けるためのもの

 長時間労働が続き、うつ状態になってしまうと、冷静な判断ができなくなります。睡眠をはじめ心身の不調を感じたときは、1人で抱え込まずに周囲に相談したり、医療機関を受診したりしてください。自分が働く会社とは違う業界・業種で働く友人などと話してみると、異なる視点から気づきを得ることもあるでしょう。

 メンタルクリニックや心療内科などでの診察やカウセンリグには、抵抗がある人も多いかもしれません。特に、カウセンリングは「話したくない過去のトラウマまであれこれ聞かれるのでは……」と誤解されている節がありますが、決してそんなことはありません。

 カウンセリングは専門家との対話によって、その人のストレスへの反応や考え方(=認知)を変えていくもので、いわば「心の折り合い」のつけ方を身に付けていくための手法です。欧米ではごく一般的に、薬物療法と併用されたり、単独で実施されたり、ビジネスコーチングでも取り入れられています。日本のクリニックでも導入が進んでいますので、問い合わせてみましょう。うつ病もほかの病気と同じように、早期発見・早期治療が大切です。臆せず、専門家に相談してほしいと思います。

【まとめ】

・残業が続いても睡眠時間は確保して、心身を休める

・不眠をはじめ、メンタル不調のサインに注意する

・週末の寝だめは避け、ストレス緩和・予防を心がける

・睡眠の量と質を計測するスマホアプリを試すのも良い

・必要なときは医療機関の受診をためらわない

渡部卓
 帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞出版社)など。

(ライター 田村 知子)

[日経Gooday 2017年2月20日付記事を再構成]

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