17年春のお薦めモバイルノート 4つの目的別9選

日経トレンディネット

誰にでもお薦めできるのは富士通「FMV LIFEBOOK UH」とNEC「LAVIE Hybrid ZERO」の2機種
誰にでもお薦めできるのは富士通「FMV LIFEBOOK UH」とNEC「LAVIE Hybrid ZERO」の2機種
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モバイルノートの最適解は、持ち歩き方や使い方で変わってくる。今期各社が力を入れているのは、適度な画面サイズと軽さを両立し、幅広い用途に対応できる汎用性の高い機種だ。重さは700~900g、バッテリー駆動時間は10時間以上、画面サイズは13.3型のものが中心。どの製品を買うか悩んだら、この中から選べばまず間違いない。

タイプ別に紹介していくので、機種ごとの特徴をよく見て自分に最適な1台を選び出そう。

どの機種を買うときも注意するべき項目は3つ

(1)店頭モデルだけでなく、直販モデルもチェックする

パソコンは家電量販店などの店頭だけでなく、メーカーの直販サイトでも購入できる。直販はデルやHPが有名だが、パナソニック、VAIO、NEC、富士通、東芝なども行っている。

直販モデルは、CPUのグレードやメモリー容量を変更するなど、自分でスペックを選択して注文できるものが多い。パソコンを購入するときに一番大事なのは、自分に必要なスペックと機能を持った製品を選ぶことだ。店頭販売モデルを見て“軽さも機能も自分にピッタリ合うけれどメモリー容量がもっと欲しい……”などと思ったら、直販モデルを調べてみよう。

(2)価格はマイクロソフトオフィスの有無を考慮

価格を見るときに注意したいのが、マイクロソフトオフィスの有無だ。例えば、ワード、エクセル、パワーポイントなどを含む「Microsoft Office Home and Business 2016」は単体で購入すると3万円以上する。マイクロソフトオフィスが付属する製品は、この価格が含まれていると考えよう。国内ブランドの製品のほとんどにはマイクロソフトオフィスが付属するが、海外ブランドの製品だと付属しないケースが多い。

(3)仕事に使うならOSの種類(エディション)に注意

Windows 10にも種類がある。店頭販売されているパソコンの多くが搭載しているのは、個人が家庭で利用するためのWindows 10 Homeエディションだ。

これに対して企業で業務に利用されているのが、ビジネス向けのWindows 10 Proエディション。Homeの機能にビジネス向けのネットワーク機能、暗号化機能、リモート機能などを追加したもので、業務ではHomeが利用禁止でProが必須ということがある。価格はHomeよりProの方が高い。

また、店頭販売モデルにはWindows 10 Pro搭載パソコンは少ない。直販モデルなら、カスタマイズでOSをHomeからProに変更できることが多いので、これを利用しよう。Home搭載パソコンを購入した後でも、インターネット上でライセンスキーを購入してHomeからProにアップグレードする方法がある。

誰にでもお薦めのベストチョイス2機種

最新機種の中で、モバイルノートで重要な、軽さ、バッテリー駆動時間の長さ、平面サイズのコンパクトさ、拡張性の高さを押さえているのはこの2機種。特に、富士通「FMV LIFEBOOK UH」シリーズの上位モデル「UH90/B1」はバランスがいい。タッチ操作に対応したノートが欲しい、あるいは2in1ノートが欲しいという場合はNECの「LAVIE Hybrid ZERO」が手堅い。

富士通 「FMV LIFEBOOK UH」
全てが優秀な13.3型クラムシェル 
富士通 「FMV LIFEBOOK UH」 
●モデルUH90/B1:実売価格16万8000円前後・Core i5-7200U・メモリー4GB・SSD 256GB・13.3型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約17時間・サイズと重さ 幅309×奥行き212.5×高さ15.5mm、約913g・Microsoft Office Home & Business Premium付属

FMV LIFEBOOK UH90/B1はオーソドックスな13.3型クラムシェル型モバイルノートで、913gと軽く、駆動時間は17時間と非常に長い。下位モデルのUH75/B1はさらに軽い761gだが、駆動時間は8.3時間と短くなる。

拡張端子は、標準サイズ(Type-A)のUSB3.0、USB3.1 Type-C(Gen1)、HDMI出力、有線LAN、メモリーカードスロットと必要なものがすべてそろう。Windows Hello対応の指紋センサーも搭載する。ディスプレー左右の枠を狭くしたデザインで、コンパクトさもまずまず。基本スペックではメインメモリーが4GBなのが物足りないので、ここが気になるなら直販モデルを検討しよう。

NECパーソナルコンピュータ 「LAVIE Hybrid ZERO」
13.3型2in1、だけど軽い 
NECパーソナルコンピュータ 「LAVIE Hybrid ZERO」 
●モデルHZ750/GA:実売価格20万4000円前後・Core i7-7500U・メモリー8GB・SSD 256GB・13.3型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約10時間・サイズと重さ 幅305×奥行き205×高さ16.9mm、約831g・Microsoft Office Home & Business Premium付属

2in1ノートで選ぶなら、NEC「LAVIE Hybrid ZERO」。2in1ノートはタッチパネルや変形機構を搭載するため重くなりがちだが、このシリーズは軽く、平面サイズもコンパクト。ただし、その分、駆動時間は短めになる。

スペックが異なる3モデルがあるが、特にお薦めは重さ831gで10時間駆動する最上位の「HZ750/GA」。ほかのモデルはメモリーが4GBだが、このモデルだけは8GBを搭載する。マイクロソフトオフィスを省略し、CPUをCore i5にして価格を抑えたい場合は直販モデルを狙おう。なお、拡張端子はUSB3.1、USB3.0、HDMI出力、メモリーカードスロットがそろうが、有線LANはない。

軽さよりも長時間を重視の3機種

カタログ値でバッテリー駆動時間が15時間以上あれば、7~8時間利用できる。電源のない場所で長時間使いたい人はこうした製品を選ぼう。

東芝クライアントソリューション 「dynabook V」
17時間駆動の12.5型2in1 
東芝クライアントソリューション 「dynabook V」 
●モデルV72/B:実売価格17万6000円前後・Core i5-7200U・メモリー8GB・SSD 256GB・12.5型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約17時間・サイズと重さ 幅299×奥行き219×高さ15.4mm、約1099g・Microsoft Office Home & Business Premium付属

今期の新製品で、先の「FMV LIFEBOOK UH90/B1」と並んで駆動時間が長いのは、12.5型フルHD液晶を搭載する東芝の2in1ノート「dynabook V」シリーズだ。スペック違いで4モデルあり、いずれも重さは1099gで、駆動時間は17時間と非常に長い。指紋センサー搭載でWindows Helloに対応し、上位2モデルは付属のペンでペン入力ができる。狙い目は、8GBメモリーと256GBのSSDを搭載する「V72/B」だ。

直販モデルなら16GBメモリーや512GBのSSDなどを選べる。注意したいのは拡張端子で、本体にはUSB3.0と、Thunderbolt 3対応USB3.1 Type-Cが1つずつあるだけ。その代わりType-C接続のアダプターが付属し、それを接続すると有線LAN、USB3.0、HDMI出力、アナログRGB出力が使える。

日本HP 「HP Spectre x360」
15時間駆動で安い13.3型2in1
日本HP 「HP Spectre x360」
●スタンダードモデル:実売価格16万円前後・Core i7-7500U・メモリー 16GB・SSD 512GB・13.3型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約15時間・サイズと重さ 幅307×奥行き219×高さ14.9mm、約1.31kg

長時間駆動でお買い得なのは、日本HPの13.3型2in1ノート「HP Spectre x360」だ。店頭販売もあるが、お薦めは直販モデル。特に、中位機のスタンダードモデルは、Core i7、16GBのメモリー、512GBのSSDという高いスペックで、15万9800円からとお買い得だ。駆動時間は15時間と長い。重さが約1.31kgあり、拡張端子がUSB3.1(Type-A)とThunderbolt 3対応USB3.1 Type-Cのみであることに注意したい。

なお、最上位のパフォーマンスモデルは、4K(解像度3840×2160ドット)ディスプレーや16GBのメモリー、1TBのSSDというハイスペック。17万9800円からという価格はお買い得だが、駆動時間は9時間と短くなる。

デル 「New XPS 13 2-in-1」
15時間駆動、13.3型でもコンパクトな2in1
デル 「New XPS 13 2-in-1」
●モデル プレミアム・FHDタッチパネル:実売価格16万円前後・Core i5-7Y54・メモリー 8GB・SSD 256GB・13.3型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約15時間・サイズと重さ 幅304×奥行き199×高さ8~13.7mm、約1.24kg

13.3型の中でもコンパクトなのが、デルの2in1ノート「New XPS 13 2-in-1」だ。狭額縁を突き詰めたデザインで、奥行きは199mmと、11.6型のモバイルノートや12.5型のdynabook Vよりも短い。高級感のあるデザインも魅力だ。指紋センサーも搭載する。1.24kgとやや重めだが、駆動時間は最長15時間と長い。

モデル数が多いが、いずれもCore i5以上のCPUと8GB以上のメモリー、256GB以上のSSDを搭載する。一番安い15万9980円の「New XPS 13 2-in-1プレミアム・FHDタッチパネル」モデルがお買い得だ。拡張端子がUSB3.1 Type-C×2(うちひとつはThunderbolt 3対応)とmicro SDカードスロットのみであることに注意したい。

画面が見やすい大きめサイズの2機種

モバイルノートの主流は13.3型だが、一回り大きい14型ディスプレーを搭載する製品もある。文字やアイコンが大きく見やすくなるので、目の疲れが気になるなら14型モバイルノートがおすすめだ。

レノボ「ThinkPad X1 Carbon」
13.3型ノート並みにコンパクト
レノボ「ThinkPad X1 Carbon」
●モデル ハイエンドパッケージ:実売価格23万2000円前後・Core i7-7500U・メモリー8GB・SSD 256GB・14型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 最大15.5時間・サイズと重さ 幅323.5×奥行き217.1×高さ15.95mm、約1140g~

レノボの「ThinkPad X1 Carbon」は、14型ディスプレーを搭載するクラムシェル型のモバイルノート。狭額縁デザインにより、サイズは13.3型ノート並みにコンパクトだ。モデルによって変わるが重さは1.14kgからで、駆動時間は最大15時間以上と長い。カーボンを使った丈夫なボディーで持ち歩き時の安心感も高い。

モバイル性能だけでなく、クリック感がよく打ちやすいキーボードなど操作性も優れている。指紋センサーも搭載する。見やすさ、持ち歩き時の安心感、操作性、セキュリティー機能のいずれも優秀な製品だ。

拡張端子はUSB3.0×2、Thunderbolt 3対応のUSB3.1 Type-C×2、HDMI出力、microSDカードスロットなどを備える。直販でスペックを選択して購入できるが、CPUはCore i5以上、メモリーは8GBが標準となっているので、あとは予算に合わせて選べばいい。割安なキャンペーンを行っていることが多いので、それを活用して安く購入しよう。

日本エイサー 「Swift 5」
11万円前後で買えてお買い得
日本エイサー 「Swift 5」
●モデルSF514-51-H54U/K:実売価格11万円前後・Core i5-7200U・メモリー4GB・SSD 256GB・14型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約13時間・サイズと重さ 幅327×奥行き228×高さ14.58mm、約1300g

14型モバイルでお買い得なのが日本エイサーの「Swift 5」だ。実売価格11万円台と安いが、Core i5や256GBのSSDを搭載し、約1.3kgで13時間駆動となかなかのスペックだ。Windows Hello対応の指紋センサーも備える。重めでメモリー4GBなのが物足りないが、予算節約なら選択肢に入る。

ディスプレー出力や有線LANなど拡張性重視の2機種

モバイルノートには、軽量、コンパクトを重視して、拡張端子を最小限に抑えたものも多い。このため、外付けの拡張アダプターを付属する製品もあるが、「アダプターを忘れたら困る」「本体に付いているほうが安心」という人も多いだろう。ここでは、ディスプレー出力端子や有線LAN端子まで高い拡張性を備えた製品を2つ紹介する。

パナソニック 「レッツノートXZ」
バッテリー駆動時間も長い12型2in1
パナソニック 「レッツノートXZ」
●モデルCF-XZ6HDBQR:実売価格30万7000円前後・Core i5-7200U・メモリー8GB・SSD 256GB・12型(2160×1440ドット)・バッテリー駆動時間 約15時間・サイズと重さ 幅288.5×奥行き223.7×高さ22mm、約1109g・Microsoft Office Home & Business Premium付属

拡張端子の種類と数が豊富なのは、パナソニックのレッツノートシリーズだ。最新モデルの「レッツノートXZ」は、12型ディスプレーを取り外すと500g台の軽量タブレットとして使えるという、デタッチャブルタイプの2in1だ。

タブレット側はUSB Type-Cのみだが、キーボード側にUSB3.0×3、HDMI出力、アナログRGB出力、有線LAN、メモリーカードスロットが付いている。また、モデルによってはSIMカードスロットを備え、格安SIMを使ったモバイル通信が可能なのも特徴だ。

店頭販売モデルと直販モデルがあり、選択できるスペックの幅が広い。重さと駆動時間はモデルによって変わる。店頭販売モデルの場合、重さはキーボードと合わせると1019~1149gで、駆動時間はタブレット単体では約4.5時間と短いが、キーボードと合体すると9時間または15時間となっている。駆動時間、メモリーとSSDの容量、SIMカードスロットの有無、OSの種類をポイントに最適モデルを選びたい。

バイオ 「VAIO」S13 カスタマイズモデル
コスパに優れた13.3型クラムシェル
バイオ 「VAIO」
●モデルS13 カスタマイズモデル:(最小構成の場合)実売価格11万4800円・Core i3-6100U・メモリー4GB・SSD 128GB・13.3型(1920×1080ドット)・バッテリー駆動時間 約9.8~10.5時間・サイズと重さ 幅322×奥行き216.5×高さ13.2~17.9mm、約1060g

有線LAN、アナログRGB、HDMI出力搭載でコストパフォーマンスがいいのは、バイオの13.3型モバイルノート「VAIO S13」だ。昨年2月発売のモデルで若干古いが、重さ約1060gで最長10.5時間駆動と、軽さと駆動時間は合格点。クセのないキーボードとタッチパッドで操作性も良い。

実売価格は店頭販売モデル(個人向け標準仕様モデル)が16万1800円前後、スペックを選択できる直販モデルは11万4800円から。店頭販売モデルはメモリーが4GBなどスペックがやや物足りないので、直販モデルで必要なスペックを選択して購入するのがお薦めだ。

(IT・家電ジャーナリスト 湯浅英夫)

[日経トレンディネット 2017年3月23日付の記事を再構成]

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