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驚きの軽さと完成度 レッツノート初の「2 in 1」

戸田覚のPC進化論

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日経トレンディネット

パナソニックのレッツノートに新モデル「レッツノート XZ」が登場した。シリーズ初の着脱式2 in 1モデルだ。当初、2 in 1にはさまざまな方式が登場していたが、最近は回転式もしくは脱着式に集約されつつあり、新モデルは後者を選んだわけだ。

脱着式は、キーボード部分を外せば完全なタブレットとして使えるのが便利だが、課題も多い。液晶部分にCPUやストレージなどを内蔵しなければならないし、当然バッテリーも必要だ。結果、液晶部分が重くなるという設計の難題に突き当たる。クラムシェル型のモバイルノートとして使う際にバランスが悪くなり、ひっくり返ってしまう懸念があるのだ。

そこで、一昔前のモデルはキーボード部分に重しを入れてバランスを取ったりしていた。しかし、それでは全体の重量が増すというモバイルノートの理想とは正反対の方向に進んでしまう。

すべてを内蔵しつつ単体で使えるタブレットを軽くするのは難しいのだが、そこにあえてチャレンジしたのが、レッツノート XZのすごさだ。発熱量が高いCore iシリーズのCPUを内蔵しながら限界まで軽量化している点には目を見張る。

今回レビューするのは、直販にしか用意されていない黒モデル。僕はシルバーモデルと両方を見比べてみたが、明らかに黒モデルの方が格好がいい。そもそもXZは、レッツノートシリーズとしては薄いとはいえ本体はかなり大きい。だが、黒モデルなら"おおぶりさ"を感じにくい。過去のレッツノートの中で、最もシルバーと黒モデルの印象の差が大きいと、個人的には思っている。

500g台という軽さに驚き

レッツノート XZで驚くべきは、タブレット部分の軽さだ。12型の大画面モデルながら、550gに抑えられている。LTEモデルでも590g。ちなみに、12.9型の「iPad Pro」は713g、9.7型モデルでも437gだ。マグネシウムを極めたパナソニックの開発陣が、最も胸を張るところだろう。

キーボード部分を合わせた重量は、モデルによって1019gから1149gまで。重さの違いは、バッテリーパックのサイズとLTE対応のワイヤレスWANモジュールによるものだ。どちらにしろ、最重量モデルでさえ1150gを切るのだから、脱着タイプは重いという従来の概念は覆されたといえる。

ただ、バッテリー駆動時間はやや物足りない。キーボードにセットした状態でLバッテリーを使えば15時間と十分だ。しかし、Sバッテリーだと9時間しか持たない。また、タブレット単体では4.5時間にとどまっている。

もう一つ惜しいのは本体サイズが大きいことだが、大きいといっても13型ノート程度なので許容範囲であろう。

液晶部分の脱着にはレバーを使う。最近は磁石で固定するものも増えているが、端子が多いので安全性に配慮したのだと推測する。

液晶部分を取り外して舌を巻いたのは、単体でしっかりタブレットになっていることだ。「当たり前」と思われるかもしれないが、レッツノート XZはタブレット部分のベゼル(額縁)の幅がほぼ均一になっている。他社の脱着モデルは、脱着する側のベゼルだけが太いケースが多く、タブレット単体として見るとアンバランスに感じるのだ。

驚くほどの性能で拡張性も高い

レッツノート XZには、CPUに第7世代のCore iが採用されている。ストレージはもちろんSSDで、体感上のスピードは驚異的だ。一昔前は、モバイルノートは遅いというのが常識だったが、今やHDDを搭載するデスクトップなどよりもはるかに高速。アプリも一瞬で起動する。

拡張性もレッツノートらしく、端子類は"全部入り"だ。通常タイプのUSB端子は3つ、HDMI、VGA、有線LAN、SDカードスロットも搭載する。さらにタブレット部分には、USB Type-C端子も備えているので、従来のレッツノートを上回ったといえるだろう。

拡張性に関しては、唯一、ACアダプターが専用タイプなのが残念。できればUSB Type-C接続にしてほしかった。さらに、モバイルバッテリーから充電ができれば言うことなしだったのだが……。

入力性は文句なしで角度にワザあり

XZは、レッツノートシリーズの中では本体が薄い。かばんへの収まりもよく、持ちやすいのがいいところだ。ところが、キーボード部分を薄く、フラットに設計すると入力の際に手首の角度が好ましくなくなる。どうしても、手前が高く感じるのだ。

そこでレッツノート XZでは、液晶を開いた際に液晶の下部がキーボードの下に回り込むようにヒンジの設計を工夫し、手前に向かって傾斜するようにしている。さらに、キーボード部分の底面に小さなスタンドを内蔵していて、これを立てるとヒンジ部分がせり上がって、さらに入力しやすい角度になる。こんなことをしなければ、あと数グラムは軽くできただろう。だが、そこに妥協しないのがレッツノートの良さであり、"分かっている"部分だ。

キーボードは2mmストローク。最近のモバイルノートに多い1.5mmストロークにすれば、ボディーをもう少し薄くできるのだが、ここでも妥協していない。タイプ感も非常に良く、このクラスとしてはほぼ満点といえる。

個人的にちょっと残念なのがホイールパッドだ。一時は時流に合わせてタッチパッドが採用されていたが、ユーザーの声を受けて復活した経緯がある。僕としては、レッツノート SZのホイールパッドに満足している。ところが、レッツノート XZは2160×1440ドットの高解像度液晶を採用した結果、パッドの面積が足りず、マウスポインターの移動距離が短くなってしまっているのだ。もちろん、「速度」の設定を上げれば移動距離は長くなるのだが、今度は緻密な作業が難しくなる。他社のノートパソコンに比べても、パッドがとても小さいだけに、ちょっと気になるポイントだ。

ペン入力と価格が最大の課題

今どきの2 in 1モデルらしく、レッツノート XZはペン入力にも対応している。僕はデジタルの手書きが大好きで、あらゆる端末で試している。だからこそ評価がかなり厳しくなっていると思うのだが、レッツノート XZのペンは、どうも線を引きずるような印象だ。つまり、線と線との切れがいまいちで、余計な部分が微妙につながってしまうことがある。おそらく、ソフトウエアで改善できると思われるので、今後の完成度向上に期待したい。

なおレッツノート XZは、モデルによってLTE対応のワイヤレスWANモジュールを内蔵するのだが、個人的にはLTE対応はマストだと思っている。LTE対応パソコンを持ち歩くようになると、もうスマートフォンのテザリングなど面倒で使う気にならなくなるはずだ。

非常に完成度が高く、驚くほど軽いレッツノート XZは、僕にとっても欲しいパソコンの筆頭だ。しかし、店頭の最廉価モデルで25万円、LTE対応モデルでは28万5000円と価格が非常に高い。LTE対応モデルの場合、Core i7でSSDが512GBという構成は39万5800円。SSDが1TBという大満足の構成にすると43万5800円。こんな突き抜けた構成が選べること自体がレッツノートらしいところでもあるし、スペックを考えれば高すぎるわけではない……が、できればあと3割ほど安くしてくれるとありがたい。

戸田覚(とだ・さとる)
1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

[日経トレンディネット 2017年1月31日付の記事を再構成]

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