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時間医学で解明 脳リズムを生かす最強の24時間生活

2017/3/1

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日経ウーマン

脳のリズムに沿って作業の順番を変える──。これだけで処理スピードがグングンUP、ミスが減る! 注目の「時間医学」で解き明かす、「脳を生かす最強の24時間生活」を紹介します。

脳の力をもっと生かすスケジュールの作り方 2つのPoint
Point1 しっかり眠ってすっきり起きる
脳をしっかり働かせるには、「目覚めている時間」と「眠っている時間」とのメリハリが大切。しっかり眠って、すっきり起きられる生活習慣を取り入れよう。
Point2 脳に合わせてスケジュールを立てる
すべての作業には、脳のリズムに応じた最適な時間帯がある。「集中して取り組みたい仕事は、起床から4時間後」など、脳の働きに合わせて予定を組めば効率UP。

[脳の目覚めタイム]

06:00(起床してすぐ) 窓から1m以内の場所に移動し、光を浴びる

朝目覚めて脳に光が届くと、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌がストップし、脳は朝が始まったことを認識。「日が昇ったら窓際で5分間、または窓から顔を出して1分間、朝日を浴びましょう」

07:00(起床1時間後) 朝の1分日記を書き、1日の行動力をアップ

日記を書くなら夜より朝!「睡眠中に脳内で記憶の整理が行われます。翌朝まで覚えていることは、脳が残すべきと判断した記憶。これを日記に書けば、今、重要なことが分かり、行動力が高まります」

07:30 通勤中はボーッとする

通勤中は勉強などで頭を使うより、「脳内の整理」タイムに使うといい。おすすめが、外の景色を「見るともなしに見る」こと。「出社後の仕事がサクサク進むようになります」

脳のコンディションをCHECK!
自分の脳がちゃんと働いているのか、1日の“眠気”レベルで確認しよう。
Q.眠い時間と冴えている時間は「午前」「午後」「夕方」「夜」のいつ?
→ 脳のコンディションがいいときは、午前中に頭がさえ、夜に最も眠気を感じる。「夜に作業がはかどる人は、脳が正常にリズムを刻めていない可能性大」

[最適な知的作業タイム]

08:00(起床2時間後) 大事な仕事を片づける

起床2時間後は男性ホルモンのテストステロンの分泌が高まり、思い切った決断ができる時間。「重要な決断や、ミスが許されない大事な仕事は、この時間帯に行うのがベスト」

×これは脳にNG:「朝イチのメールチェック」
脳は情報を処理するほど疲れて、働きが鈍くなる。脳がさえた時間帯をメール閲覧に使ってはもったいない。大事な作業を終わらせてからに。

09:00(起床3時間後) 調べ物や新しい資料を読む

起床3時間後は、1日で最も記憶力が高まる。新しいことを覚えるのに最適だ。「ここからの時間は、仕事への集中力が高まり、想定外の事態に対応することができる時間帯です」

10:00(起床4時間後) 企画や提案書を作成する

1日で最も脳が活発に働くとき。「知的な作業に最適な時間。企画やアイデア出し、提案書の作成などは起床4時間後に行うといい。もしこの時間帯に眠気があるなら、就寝時間を見直してみて」

11:00(起床5時間後) 上司に大事な相談事をする

免疫力が高まる起床5時間後は、メンタルが最もタフになる時間帯。「思い切った提案に向くとき。相手も同じ状態にあるので、前向きに受け取ってもらえる可能性が高いです」

[脳の休憩タイム]

12:00(起床6時間後) ランチ前に1分間の仮眠を取る

ランチ前に座ったまま1分間目を閉じる“戦略仮眠”にトライ。「脳内の睡眠物質の分泌が抑制されて午後はスッキリ」

13:00(起床7時間後) 上司への午後イチの相談や提案は避ける

アドレナリンの分泌が高まり、戦闘モードになりやすい時間帯。「細かい議論や突然の提案には不向き。避けるのが無難です」

14:00(起床8時間後) 手作業を使ったルーティン作業を行う

午後イチで高まっていたテンションが急激に低下。「脳が働かなくなる時間帯。機械の操作や、書類整理などの単純作業、ひたすら数をこなす作業などに向いています」

[脳のテンションアップタイム]

15:00(起床9時間後) 後輩への注意はこの時間に

眠気に襲われる午後の時間帯の後、セロトニンが増え、楽観的になる。「みんなが楽観的な気分になるこの時間帯は、反省会や指導に最適。厳しい指摘も受け入れられやすいです」

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×これは脳にNG:「デスクでおやつを食べる」
脳は場所と行為をセットで記憶する特徴がある。「飲み食いをする際、席を立って場所を変えるだけで、『机は仕事をする場所』と脳が記憶し、作業効率がUP」

16:00(起床10~11時間後) 今日やるべき仕事を決めて、退社時間までサクサクこなす

深部体温が高まる夕方は、ハイパフォーマンスが期待できる。「創造性が高まる午前に対して、午後はスピード重視。今日やるべきタスクを決めたらどんどん片づけて」

18:00(起床12時間後) 帰りの電車の中ではウトウト眠らないようにする

体温が1日で最も高くなる夕方にウトウトしてしまうと、体温が下がり、睡眠までのリズムが乱れる。「夜寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下するきっかけになるので注意」

〇これが脳にいい!:「デスクを整理する」
作業効率を上げるためにデスク環境の整備は必須。「右側を作業前、左を作業後の書類置き場にするなど“分かりやすい”作業机なら、驚くほどスピードがUP」

[脳のお休み準備タイム]

19:00(起床13時間後) 夕食時にお酒を飲む際は、コップ1杯の水か白湯を飲んでからにする

お酒をたしなみ、夜もぐっすり眠りたいなら、コップ1杯の水を先に飲んでみて。「体の水分を増やすことで、アルコールの利尿作用による脱水症状を防ぎ、ぐっすり眠れます」

20:00(起床14時間後) 帰宅後は持ち帰り仕事をしない

「脳が眠りの準備に入る時間帯。アイデアの捻出や片づけに最も不向きな時間です。気分や意欲に関係なく、『仕事はしない』と決めたほうが、翌日の仕事のパフォーマンスが断然上がります」

22:00(起床16時間後) 就寝1時間前に資格の勉強など記憶学習をする

「記憶は、目覚めていた間の一番最後の記憶から遡ってリプレーされます。一番覚えたいことを最後に覚えて眠ると、脳内にしっかり定着させることができます。ぜひ活用して」

〇これは脳にいい!:「翌朝起きたい時間を3回唱えて眠る」
古くから睡眠治療に使われる方法。「6割の人がスッキリ起きられたという研究報告あり。脳に起床準備のゴール設定をしてあげて」

23:00(就寝)

この人に聞きました
作業療法士
菅原洋平さん

ユークロニア代表。民間病院の精神科勤務後、国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。現在、東京・千代田区のベスリクリニックで睡眠外来を担当。近著は『仕事ができる人の脳にいい24時間の使い方』(フォレスト出版)。

[日経ウーマン 2017年2月号の記事を再構成]

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