マイナス思考からの脱却に 効果的な「日記習慣」後ろ向き思考のクセを直したい(後編)

日経Gooday

メンタフダイアリーは2007年に書籍として出版されていますが、近年ではストレス対策への関心が高まっている中国でも出版されました。認知療法を解説した書籍は中国では珍しいようで、多くの読者から役立ったという感想が寄せられています。

「メンタフダイアリー」の記入例

ストレスを感じたことなどを記録し、その原因や背景を考え、自分の捉え方を客観的に見直し、思考の癖や歪みを認知療法のステップを活用して修正していく方法は、欧米では「セルフヘルプカウンセリング」と呼ばれています。近年では、インターネット上やスマートフォンのアプリケーションで認知療法によるセルフヘルプカウンセリングが可能なアプリケーションの開発も進んでいます。

プライバシーに十分配慮されていれば、このようなサイトで蓄積された心理プロセスでのデータベースは貴重な情報データベースとなります。そしてこれを将来はAI(人工知能)を組み合わせながら、安価で汎用性をもったセルフヘルププログラムの開発が産学官の連携により実現することを私は期待しています。

メンタフダイアリーの構造はシンプルなので、手持ちのノートなどに記してみてもいいですし、パソコンやスマートフォンなどでフォームを作って記録してみてもいいでしょう。すぐに実践できるセルフヘルププログラムのツールとして、活用してみてください。

【まとめ】
・考え方や受け止め方にはその人なりの傾向や癖があるが、変えていくことはできる
・「ABCDE理論」の実践で、 一面的な考え方を、多面的な捉え方に変えていくことができる
・自分の考え方の癖を修正するには「日記」も有効。「メンタフダイアリー」のように自分を客観視できるよう構造化された日記を活用してみよう
■この人に聞きました
渡部 卓(わたなべ・たかし)さん
帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞社)など。

(ライター 田村知子)

[日経Gooday 2017年1月16日付記事を再構成]

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