ダラダラ気分一掃!即やる気が出る秘密のルーティン
意志が弱い、面倒くさい、やる気が起きない……。そんなダラダラ気分を一瞬で変える簡単ルーティンを紹介。早速、今日から試してみて。
変化を恐れる脳をルーティンで上手にだます
「やるべきことを後回しにし、ダラダラ過ごしてしまう……」。そんな女子におすすめなのが「ルーティン」だと話すのは、メンタルコーチの大平信孝さん。
「ダラダラしてしまう自分を変えられないのは、脳が本能的に変化を恐れ、行動にブレーキをかけているから。だからこそ、簡単にできるルーティンで脳をだまして、"ダラダラ習慣"を少しずつ"すぐやる習慣"に変えていくことが大切です」
さらに「目の前のことに集中するには、適度な緊張感も必要」だと言う。「自分にプレッシャーをかけて緊張感を高め、緩んだ気持ちを上手に切り替えるルーティンも実践しましょう」。
シーン別に今日からできるルーティンを紹介。今年こそ「すぐやる女子」に変身!
・防衛本能が働き、変化を嫌う!
脳は生命維持のため、できるだけ変化を避け、現状維持しようとする「防衛本能」を持つ。そのため、ダラダラ習慣を断ち切ろうとしても、脳がそれに反発。長続きせず3日坊主になりやすい。
・ちょっとずつ変化して脳をだます!
防衛本能がある脳も、「少しずつなら変化を受け入れる」という性質がある。ルーティンで少しずつ行動を変えるのが、「すぐやる女子」への近道。
・効果的なルーティンはこの3種類
1.高める
やる気が出ないときは緊張感が足りず、気が緩み過ぎていることが多い。自分に負荷をかけるなど「気持ちを高めるルーティン」で、適度な緊張状態をつくろう。
2.切り替える
極度に緊張したり、怒ったり、悩んだりしているときも、目の前のことに手が付かない。気持ちを「切り替えるルーティン」で心を落ち着かせ、「今ここ」に集中!
3.取りかかる
行動のきっかけをつくるのが「取りかかるルーティン」。頭では「面倒だ」と思っても、小さなことから実行すると脳がだまされ、やる気スイッチがオン。
【シーン:オンビジネス】
[切り替えるルーティン]トイレに行って手を洗う
取引先からのクレームなど、嫌なことがあったときはトイレに行くのがおすすめ。負の感情が生まれた空間から離れると、気持ちが切り替わる。手を洗い、嫌な気持ちも洗い流して。
[取りかかるルーティン]とりあえず仮のタイトルや日付を書く
書類作成が進まないときは、日付やタイトルなど、頭を使わずに書けるところから書いていこう。「脳は空白を埋めようとする性質があるので、いったん書き始めるとサクサク業務が進みますよ」
[高めるルーティン]始める日と終える日、2つの締め切りを手帳に
いつも締め切りギリギリまで提出物に手を付けないタイプの人は、手帳に「業務に取りかかる日」と「終える日」の2つの締め切りを書くといい。「始める日が明確になるだけで、後回しグセが改善!」
[高めるルーティン]翌日までにやることを上司に宣言しておく
上司が出張などで終日不在だと、ついだらけてしまう。そんなときは、「明後日までに○○を提出します」とあらかじめ上司に宣言しておき、気を引き締めて。「残業しない」など、退社時間を決めるのも◎。
[切り替えるルーティン]ノートに気持ちを書き出して机の中にしまう
プライベートの悩みが頭から離れないときは、不安や心配事を紙に書き出し、カバンや机の中にしまって。「"見える化"した上で視界から消すと、いったん意識から離れ、目の前の仕事に集中できます」
【シーン:オフビジネス】
[高めるルーティン]電車でやることを付箋に書き、スマホに貼る
「英単語の暗記」「読書」など、やるべきタスクを付箋に書き、スマホに貼っておくと、電車の移動時間を有意義に使える。スマホを手に取ると付箋が目に入り、"脱・スマホ"効果が。
[取りかかるルーティン]とにかく机に向かい、1分だけ勉強する
どんなにやる気が出ない日も、決まった時間に机に向かい、1分間だけでもいいから勉強するルーティンを。続けるうちに3分、10分と学習時間が延び、勉強習慣が自然に身に付く。
[取りかかるルーティン]1分間だけフローリングワイパーで床を拭く
掃除は一気にやろうとすると、時間と手間がかかるためおっくうに。まずはフローリングワイパーでサッと床拭きを。「ホコリが取れてスッキリすると、他の場所も掃除したいという気になりますよ」
[切り替えるルーティン]机の上にあるゴミをゴミ箱に入れる
疲れているときは「1カ所だけキレイにする」と決めて実行を。「テーブルの上のDMやお菓子の包装紙など、明らかなゴミを捨てるだけでもOK。1カ所でもスッキリすると、気持ちも軽くなります」
[切り替えるルーティン]スマホを引き出しに入れ、視界から消す
寝るまでスマホを手放せない人は、着信音をオフにして引き出しやカバンに入れよう。視界から強制的に消すのが大事。逆に、読書や勉強をしたいなら、目に付くところに本や参考書を置くといい。
[高めるルーティン]録画したドラマを見るなど、帰宅前に予定を仮決め
帰宅後にやることをあらかじめ決めておくのが、ダラダラ過ごさないコツ。「ドラマを1時間だけ見る」「15分間半身浴をする」など、事前に決めた予定通りに過ごせると、自己肯定感もアップ。
[取りかかるルーティン]とりあえず、コップを1つだけ洗う
面倒なことは、頭を使わず簡単にできることから取り組んで。食器洗いならコップや箸など、10秒でできることをルーティンに。一度取りかかると、やる気スイッチが入り、他の食器も片づける気持ちに!
この人に聞きました
メンタルコーチ
大平信孝さん
最新脳科学とアドラー心理学とを組み合わせた独自の「行動イノベーション」で、5500人以上の目標実現をサポート。近著は『ダラダラ気分を一瞬で変える 小さな習慣』(サンクチュアリ出版)。
[日経ウーマン 2017年2月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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