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新MacBook Proは革命的なパソコンだ

戸田覚のPC進化論

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

「MacBook Pro」が久しぶりにフルモデルチェンジを遂げた。かなり割り切った点があり、発表された段階では賛否両論が見られた。僕も「これはどうなんだろう?」と、大胆な進化に少々疑問を感じていた。

大きな論点は2つ。薄型化されたのはいいのだが、端子がUSB-C(Thunderbolt)のみになったこと。通常サイズのUSB端子やHDMI端子すらないのは、ちょっと困る場面もありそうだ。

もう1つは、ファンクションキーが廃止され「Touch Bar」と呼ばれるタッチ方式の小型スクリーンに変わったことだ。英語圏では問題ないのだろうが、日本では、かな漢字変換の際にファンクションキーを多用する人も少なくない。僕自身もその一人なのだが、果たして使い勝手はどうなのだろうか?

そんな点に目を向けつつ、製品をチェックしてみた。

ボディーはサテン生地のような仕上げで文句なし

実は、フルモデルチェンジといっても、基本的なデザインのコンセプトは変わらない。外装のほとんどはアルミ製で、ひと目見てMacBookだと分かる。

外装を詳細に見て感じたのは、フィニッシュの違いだ。従来のMacBookは、やや目の粗い仕上げだった。新MacBook Proは表面のきめが細かく、まるでサテン生地のようにエレガントな装いだ。僕としては、この仕上げは歓迎するし、MacBook Proというキャラクターにも合っていると思う。店頭で見かけたら、ぜひ表面の仕上げをチェックしてみてほしい。仕上げの違い、手触りの差が分かるはずだ。

本体カラーは、スペースグレイとシルバーの2色。落ち着いた配色を2つ用意したのは舌を巻くばかり。さすがに分かっている。MacBook Proには、ゴールドやローズゴールドはいらないのだ。

液晶サイズは13インチと15インチ。今回は13インチのほうをレビューしていく。

これはもうモバイルノートだ

これまでは「MacBook」や「MacBook Air」がモバイルで、MacBook Proがフルサイズの据え置きノートという区分けがあった。しかし、新MacBook Proの13インチモデルは1.37kgで厚さが14.9mm。これはもうモバイルノートと呼んでいいだろう。ちなみに15インチモデルも1.83kgで15.5mmだ。

同じ本体サイズで使い勝手にも差がなく、かつ性能、価格も同じなら軽くて薄いほうがいいに決まっている。だが、本体を薄くすると犠牲になってしまうのが拡張性だ。もっとも、そう思うのは僕の個人的な見解で、アップルとしては不要だから端子を切り捨てたのかもしれないが……。

MacBook Proに採用されている端子は、Thunderbolt 3対応のUSB-C端子のみ。数は上位モデルが4基で下位モデルが2基だ。それらで周辺機器やディスプレーなどに接続することになる。

端子の数が足りるかどうかの判断は、人によって分かれるだろう。「プリンターからスキャナーまで全部ワイヤレス」とか「もうクラウドを使うからUSBメモリーはいらない」という人も少なくないと思う。しかし、据え置きのMacBook Proからのリプレースと考えるとどうだろうか。

プレゼンテーションをする機会が多い僕としては、プロジェクターとの接続でアダプターが必須になるのは困る。また、デジタルカメラからの写真の取り込みは、まだワイヤレスにはできない。ファイルが大きいために転送に時間がかかるからだ。当面はSDカードを使うことになりそうだが、その際にSDカードが挿せないのは不便だ。

逆に便利だなと感じたのは、ACアダプターをどのポートにつないでも給電できること。ケーブルの取り回しを気にしなくても済むのはありがたい。

端子のニーズは人によって異なるとはいえ、昔に比べると必要性が薄れていることは間違いない。その上でどう考えるかが微妙なところだが、当面は各種のアダプターが必要になる人が多そうだ。なお、iPhoneをつなぐためにはUSB-C/Lightningケーブルが必要になるので注意してほしい。

液晶はきれいだがキーボードは評価が分かれそう

液晶の解像度は、13インチモデルが2560×1600ドット、15インチモデルは2880×1800ドットとなっている。非常に精細で美しく、また500カンデラと明るい。フルHD程度の解像度のモデルを使っている人は、緻密さの違いにハッとするだろう。表面の仕上げも素晴らしく、光沢がありながらも映り込みは少ない。

なお、13インチモデルのCPUはCore i5のみとなる。写真やビデオの編集を考えている人は、Core i7の15インチモデルを選んだほうが快適だ。ストレージはSSDなので、体感上のレスポンスは文句なし。

気になるのがキーボードだ。MacBook(12インチモデル)で採用されたストロークの浅いキーボードで、第2世代のバタフライ構造を採用しているという。これは好みが分かれるところだろう。ストロークが深いキーボードをメーンに使っている僕としては、ストロークが浅い割には打ちやすいとは思うものの、長時間タイピングには向かない気がする。

ただ、MacBook(12インチモデル)を使っている人に聞くと「打ちやすい」と言う人が少なくないので、慣れれば問題ないのだろう。また、巨大化したトラックパッドは、キー入力中にカーソルが飛ぶようなことはほとんどなく、使い勝手は良好だ。

Touch Barは想像を超える使いやすさ

あまり使われないなら、ファンクションキーなど多機能なタッチセンサーにしてしまえ……という考えは、ずいぶん前からあった。僕が愛用している「ThinkPad X1 Carbon」の旧モデルも、ファンクションキーの代わりにタッチセンサーを搭載している。しかし、こちらはお世辞にも使い勝手がいいとは言えない。後継モデルがファンクションキーに戻ったところを見ると、評判も悪かったのだろう。

そんな苦い経験をしているので、僕は「Touch Bar」には少々懐疑的だった。ところが、実物を使ってみて、あまりの便利さに感動した。

Touch Barでは、従来のファンクションキーとOSの機能を割り当てた「コントロールストリップ」、アプリの機能を割り当てる「Appコントロール」が利用できるが、とにかく便利なのがアプリごとのコントロールだ。日本語入力中には変換候補がここに表示されるので、何度もスペースキーを押す必要がない。「Safari」を利用している際にはタブが表示され、タッチで切り替えられる。しかも、ウェブページが縮小表示されるので分かりやすい。他にも書き切れないほど、アプリごとに便利な機能が用意されている。これは、パソコン操作の革命と言っても過言ではない。今後、対応アプリが増えるほどに使い勝手が向上していくだろう。

とはいえ、僕としてはファンクションキーによる入力も捨てがたい。両者をもう少し快適に切り替えられるようにしてくれるとうれしいのだが……。ちなみに、ファンクションキーは標準状態では表示されてないので、「Fnキー」を押して切り替える方法が1つ。アプリごとに標準でファンクションキーを表示するように登録もできる。

また、新MacBook Proでは、Touch Barの右端にTouch ID(指紋センサー)が搭載された。こちらも便利なのだが、今さら感も否めない。Windowsパソコンでは以前から採用されているし、スマートフォンの世界でもすでに多くのモデルが同様の機能を搭載している。

画期的でこれさえあればOKなのが逆に困るかも

僕は、古いMacBook Air、MacBook(12インチ)に加えてiMacを利用している。一人で3台を所有しているわけだが、新MacBook Proの13インチを手に入れれば、1台で事足りてしまうだろう。持ち運びも問題ないし、オフィスでディスプレーにつなげば、今利用しているiMacよりも快適だ。

新MacBook Proを使ってみて、据え置きノートとモバイルノートの違いが分からなくなってしまった。サイズと重量ばかりでなく、性能を含めての話だ。今となっては、モバイルノートは処理が遅いという感覚もあまりない。

これは、ユーザーにとっては、とても良いことだろう。だが、突き詰めたモデルが少なくなりそうで、ちょっとさびしい気もする。17型以上の大画面ノートや11型のモバイルノートもやっぱり魅力的だと思ってしまうのだ。僕は考え方がちょっと古いのかもしれない。

結論を言うと、新MacBook Proは素晴らしい。特に、持ち運びもできる13インチモデルは、あらゆるニーズを満たすエレガントなノートとして大人気になるはずだ。

気になるのは価格の高さ。Core i5に8GBメモリーで256GBのSSDというスペックを見れば当然だが、Touch Barの付いたモデルは17万8800円だ。それでも僕としてはMac初心者にもTouch Barが付いたモデルを推奨したい。

戸田 覚(とだ・さとる)
1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

[日経トレンディネット 2016年12月6日付の記事を再構成]

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