「しまい洗いの極意」 達人・横倉靖幸さんのワザ襟首と脇、入念に染み抜き

(よこくら・やすゆき)茨城県出身、43歳。商社勤務を経て、22歳の時に家業を継ぐため実家に戻る。しみ抜きの専門家・石塚保博氏に弟子入りし、28歳で3代目店主に。2013年に京技術修染会で初の特別講師に認定される。
(よこくら・やすゆき)茨城県出身、43歳。商社勤務を経て、22歳の時に家業を継ぐため実家に戻る。しみ抜きの専門家・石塚保博氏に弟子入りし、28歳で3代目店主に。2013年に京技術修染会で初の特別講師に認定される。

夏物衣料をしまう時期になった。しっかり洗ったつもりでも、翌夏には襟首や脇が黄ばんでしまった経験のある人は多いだろう。しみ抜きで実績のあるクリーニング店、クリーンショップヨコクラ(茨城県城里町)の店主、横倉靖幸さんに衣替え時の洗濯の極意を聞いた。

――夏服をしまう前の洗濯で気をつける点は何ですか。

「頻繁に着ていた夏服をしまって来年またきれいに着るためには、入念にしみ抜きをすることです。特に汗をかきやすい襟首と脇に注意しましょう。汗は透明なので乾くと見えなくなりますが、しっかり洗いきれないまま時間がたつと酸化して黄色くなります」

「しまう前のしみ抜きは、タグに『洗濯機で洗える』、または『手洗いできる』マークの付いた衣類に限って使える方法です。毛皮など動物製品や高額なおしゃれ着など、水洗いができない、ドライでしか洗えないものはクリーニングの専門店にお願いしましょう。手洗いできるマークが付いていても、色落ちしやすいデニムなど判断が付かないものも同様です」

――しみ抜きは、どうすればいいのでしょうか。

「汗ばみやすいTシャツなどの襟首と脇の部分や、しつこい食べ物のしみのあるところに、家庭の材料で作れる『魔法水』を使います。重曹を大さじ1杯、酸素系の衣料用漂白剤(液体)を大さじ3杯に、食器用中性洗剤3滴を加え、軽く混ぜます。塩素系の漂白剤は酸性の洗剤などと混ざると有毒ガスが出る可能性があります。魔法水に使うのは酸素系漂白剤です」

「きれいなタオルを下に敷いて、歯ブラシに魔法水を付け衣類の汚れた部分やシミに塗り広げます。色つきの衣類なら少し試して、下のタオルに色移りするならやめましょう。衣類の材質によっては傷む可能性もあるので、こすらずにたたくように塗りましょう」

「通常のしみ抜きだけなら、生地に薬品が残らないように最後に水ですすいでから洗濯します。しまい洗いのときは、魔法水を付けたまま洗濯機に入れてください。時間がたっても黄ばみにくくなります」