家を出る時に靴ひもをしっかり結んだのに、気がつくと緩んでいることがあります。逆に力が入りすぎて足が痛くなることも。靴ひもの結び方のコツを教えてください。
チョウ結び、輪っかを2周
毎日のように結んだりほどいたりする靴のひもに、気を使う人はそう多くはない。「たかが靴ひも」とはいっても、扱い方次第で靴のフィット感や歩きやすさは大きく変わってくる。
靴ひもはチョウ結びが一般的。両方のひもを輪っかにして結ぶやり方だ。しっかり力を入れればこれでも十分だが、ひと工夫加えるとさらにほどけにくくなる。
靴製造販売のリーガルコーポレーションで販売指導を担当する小沢宏彰さんが教えてくれたのは「ベルルッティ結び」と呼ばれる結び方。途中までは普通のチョウ結びと同じ。2つの輪っかを左右に引っ張って締める直前まで進め、ここでもう一度手前の輪っかを向こうに回し、手前にくぐらせた上で左右に引っ張る。輪っかを2周させる「二重チョウ結び」と思えば分かりやすい。
やってみると最初は手順がのみ込めず苦労したが、4、5回の練習でコツが覚えられた。「この結び方の利点はほどけにくいだけでなく、見た目がおしゃれな点」(小沢さん)。確かに結び目に2本のひもが縦に並び、いつもより心なしか格調高く思える。ビジネスの革靴などに合いそうだ。ひもをほどくのも、チョウ結びと変わらない。
スポーツやアウトドアでは、ほどけにくさがより求められる。チョウ結びをした後に、左右の輪っかをもう一度結ぶ方法だと簡単だ。「これだとほどけることはまずない」とミズノ・ライフスタイルスポーツ事業部の山下浩二さん。ひもが何重にも絡んでいるので、簡単にはほどけない。ただしほどくのにはひと手間かかるので、結び方は用途に合わせて使い分ける必要がある。
足首はしっかり固定
「ウオーキングを楽にするのもランニングのタイムを上げるのも、ひもの締め方次第」。シューフィッターの肩書を持つ山下さんは、締める際のポイントを2つ挙げる。