かゆいところに手が届く「技あり」小銭入れ今買いたい財布&コインケース

毎日持ち歩き、お金を払うたびに取り出す財布や小銭入れ。手にする機会が多いだけに、長くつきあえる、上質なものを選びたい小物だ。これまで2回にわたり、デザイン性と機能性を兼ね備えた最新の革財布を紹介してきたが、最終回の今回はプラスアルファの機能を備えた“技あり”小銭入れを取り上げる。

長財布との併用がトレンド

前々回の「人気のファスナー長財布、今買うならL字でより薄く」、前回の「今どきの二つ折り財布は『タフな革』が決め手」では、札も小銭も入るオールインワンの財布を紹介した。これらメーンとなる財布のほかに、小銭入れを携行する男性が増えているという。この背景にはメーン財布の大型化が挙げられる。ファスナー長財布ブームにより、財布はカバンの中にしまって、小銭はコインケースに入れて持ち歩く人が増えているのだ。

今回は、そんなコインケースの中でも注目の変わりダネを紹介する。いずれも使いやすさを追求したプラスアルファの機能を備えており、ゆえにデザインも個性的。これから小銭入れを持つきっかけに、はたまた買い替えの後押しになるだろう。

懐かしいコインキャッチャーを採用した「ボクレ」

ボクレの「4連コインキャッチャー」(各8000円)。毎シーズン、新たなカラーバリエーションを3色リリースするという

モダンなデザインながらレトロなレール式コインキャッチャーを採用しているのが、ボクレのコインケースだ。

アパレルのPR会社・ボルシチの代表を務める辻井国裕氏が手がけるボクレ。一般的なブランドに比べて商品ラインアップは少ないが、発売するアイテムは多くの雑誌に掲載されコアヒットしている。その理由が、他ブランドにはないオリジナリティーだ。

今回紹介するコインケースもメディア受けする機能を持つ。外観にはそれほど大きな特徴はないが、開くと中にコインキャッチャーが付いている。レール式のコインキャッチャーは40代以上には懐かしく、20代の若者には目新しい。上司や後輩との会話のきっかけとしても活躍するはず。

このコインキャッチャーというレトロな機能を搭載しながら、ステッチのカラーリングなどにもこだわり、モダンなデザインに仕上げている点も魅力。全体的に薄くコンパクトに設計してあるので携帯性も高い。素材には上質なステアハイドを使いながら手を出しやすい価格設定のため、モノにこだわる大人の男性から支持されているという。

「長財布と小銭入れの二個持ちが旬なこともあり、様々な年齢層に受け入れられています。男性へのプレゼントとして女性が購入することも多い」(ボクレ 辻井氏)

コインキャッチャーには10円玉、50円玉、100円玉、500円玉が差し込み可能。このコインレールが作れる企業は国内に1社しかないとか。カードやお札を折って収納できるポケットも備える
1円玉、5円玉は本体背面のポケットへ。会計後のお釣りは一時的にここへ入れておき、電車移動中など手が空いたときにコインキャッチャーに移すとスマートに使えるだろう

丸型フォルムで回転式開閉の「クランプ」

クランプの「回転式コインパース」(各7500円)

コインを取りやすくするために、小銭をすくい上げながら開く構造を採用したのが、クランプの「回転式コインパース」だ。

クランプは東京・上野に拠点を置くレザーショップ、池之端銀革店のオリジナルブランド。ショップに併設された工房で、職人のハンドメードで作られている。

この「回転式コインパース」は、クランプの中でもトップセールスを誇る人気アイテム。水分を含ませた革に丸い木型をはめて伸ばすことで、コロンとした丸いフォルムを成形。半月型の革を丸くなるように2つ組み合わせてあり、内側の革を回転させると小銭をすくい上げながら開く構造になっている。

素材には植物性タンニンなめしのイタリアンショルダーレザーを採用。表面がきめ細かく、発色の良さと丈夫さが魅力だ。ショルダーという部位を使用しているため、トラ目と呼ばれるシワが経年変化より独特な濃淡を生み出す。カラーバリエーションも豊富で、外側と内側の革を自分好みの色で組み合わせられるのもうれしい。

また、カラビナが付いているため使い勝手がいい。バッグの持ち手やベルトループに装着すれば、小銭をすぐに取り出すことができる。

スナップボタンを外し、指でくるんと回して開ける。個性的な丸いフォルムと、小銭がたくさん収納できるのが魅力
立体的なのでポケットに入れるとかさばるが、カラビナ付きでベルトループに装着可能。休日に大活躍する

ライターサイズで携帯性抜群の「ボイジャー バイ ウエストトゥワイス」

ボイジャー バイ ウエストトゥワイスの「コイン&キーケース」(各6500円)

手の中に収まるサイズ感、コインの取りやすさ、コインの視認性、収納量を意識しながら作られているのが、ボイジャー バイ ウエストトゥワイスのコインケース。“持ちやすさ=使いやすさ”という発想からデザインされたおり、デザイナーと職人が実際に使用し改良を重ねて商品化したという。

先に述べた通り、最大の魅力はサイズ&デザインにある。今までにないスティック型で携帯性抜群。手の中に収まりがよく、ポケットに入れていても邪魔にならないのだ。横型で底が浅いためコインも取りやすく、コンパクトだが意外と多くの小銭が入る。

背面に鍵を1本収納するスペースがあり、鍵をコインケースに固定することもできる。日常使いはもちろんのこと、散歩やランニングなどできるだけ荷物を減らしたいときに便利だ。

素材には蝋(ろう)を塗り込んだイギリス産のブライドルレザーを使用。もともと馬具用として生まれた革のため耐久性が非常に高い。製作は池之端銀革店が担当。エッジには念引きと呼ばれる職人技を施し、コバも面取りして磨き上げるなど、細部まで手を抜かずに作られている。

横長で底が浅いデザインのため、コインを判別しやすく取り出しやすい
喫煙者にとってはなじみ深いライターサイズ。その持ちやすさ・携帯しやすさは説明不要だろう
背面にキーケースを搭載。家の鍵とセットにして常に携帯できるコインケースだ

開くと底が上がりコインが取りやすくなる「カルトラーレ」

左/カルトラーレの「ハンモックコインケース」(8500円)、右/同ブランドの「メモできる本革二つ折り財布」(1万9000円)

小銭の取りやすさはコインケース選びの重要なポイント。カルトラーレのコインケースは、開くと底が上がって手軽にコインを取り出すことができる構造になっている。

オンラインショップを中心に、東急ハンズなどで取り扱いのあるカルトラーレ。財布やキーケースなど日常に欠かせないアイテムを、独自のアイデアとデザインでより使いやすいプロダクトへと昇華させている。製作は東京下町の熟練職人が手がける。

今回取りあげた「ハンモックコインケース」は、本体を開くと内側の収納部分が浮き上がる構造になっている。底が上がるためコインの視認性がよくなり、素早くコインを取り出すことが可能。またコイン収納時は、本体で小銭を挟み込むように収納されるので、コインがひっかかることなくスムーズに閉じることができる。コインを多く入れても膨らみにくい作りなのも見逃せない。

「メモできる本革二つ折り財布」は、その名の通りメモ機能を搭載。ミニサイズのメモ帳を挟むスペースを設けてあり、専用のミニペン“ウォーキーペン”も付く。コインポケットの形状など、収納物の重なりに配慮した独自のデザインにより薄作りを実現。厳密に言えばコインケースではないが、ポケットに入れてもかさばることなく持ち歩ける。

どちらも高品質な国産牛革を使用し、細かな型押し加工を施してある。傷や汚れが目立ちにくく、薄作りながら耐久性が高い点にも注目したい。

ハンモックコインケースは開口部が大きく、底は浅いのでコインを取り出しやすい
開くとハンモックのように収納部分が浮き上がる
メモできる本革二つ折り財布は、メモ帳を取り付けるスペースを持つ。財布だけ持って外出した際に素早くメモができる。携帯で電話しながらメモをするときなどにも便利だ
メモできる本革二つ折り財布の小銭入れ部分は、カード収納スペースと重ならない工夫をして厚みを抑えている

■使いやすさを追求した個性的なデザインが決め手

以上、コインケースの注目作を紹介したが、いずれも小銭を入れるだけではない+α機能で利便性を向上。使いやすさを追求することで、デザインも個性的に仕上がっている。

モノ好きの琴線に触れる機能&デザインで、使い勝手がよく所有欲も満たされる“技あり”コインケース。持ち歩いていると周囲から「その小銭入れは何?」なんて聞かれることもあるかもしれない。コミュニケーションツールにもなる小銭入れ、買わない手はないだろう。

(ライター 津田昌宏)

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