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言いたいことが相手にスッと伝わる、3つのポイント

池田千恵の「しなやか発信力」の磨き方

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日経ウーマンオンライン

会議や講演会に参加したあと、印象に残ったことやこれから仕事に生かすべきことを思い出そうとしても、なかなか思い出せないことがあります。聞いていたときは確かに「なるほど」と思ったはずなのに、他の人に内容を話そうとしたとき「面白かったよ」としか言えずに、もどかしい思いをした方も多いのではないでしょうか。

そんなときは自分の記憶力のなさや要約力のなさを嘆いてしまいそうになりますが、実は、思い出せないのはあなたのせいではなく、相手のせいかもしれません。感動した講演会や実のある会議の後は、何に心が動いたか、今後何をすべきかが明確になっているので一言で言えるもの。一言で言えないのであれば、それは発信した相手が「サンクコストのわな」にはまっている可能性があります。

何を盛り込むかよりも、何を捨てるかを意識しよう

 サンクコストとは「埋没費用」のことで、手間や時間をかけたのにを回収できなくなるコストのことを言います。「せっかくこれだけの時間をかけたのだから」という気持ちから冷静な判断を下せなくなるリスクがあるときなどに使う言葉です。つまり、サンクコストのわなとは、「こんなに時間をかけて考えたのだから、どこかで使わないともったいない」と、あれもこれも情報を詰め込み、結局何が言いたいのか分からなくなってしまった状態のことを言います。

「で、これから何をすればいいの?」と思ってしまう会議や、「おもしろかったけど、結局何だったっけ?」と思ってしまう講演は、発信する側が「サンクコスト」のわなにはまっている場合が多いのです。限られた時間であれもこれも伝えたいという気持ちは分からないでもないですが、詰め込んだせいで、肝心の一番伝えたかったことまでかすんでしまい、「で、結局何が言いたかったんだっけ?」と言われてしまったら、もったいないですよね。あなたが何か発信するときも、情報をてんこ盛りにするのに時間をかけるのではなく、「これだけは伝えたい」というものは何かを考え、それを研ぎ澄ますことに時間をかけるようにしましょう。

「あれもこれも」にならないために気をつけるべき3つのポイント

とはいえ、手間暇をかけて準備したものを削ぎ落とし、ポイントを際立たせ、メッセージを研ぎ澄ますのは口で言うほど簡単なことではありません。思い入れが強いほど入れ込みたくなる気持ちもよく分かります。そこで今回は削ぎ落とすために有効な3つのポイントをご紹介します。

1.寝かせていったんクールダウンさせる
2.情報を研ぎ澄ませる「型」を覚える
3.「で、何がいいたいんだっけ?」と自己ツッコミをいれる

ポイント1:寝かせていったんクールダウンさせる

書いた資料、考えたアイデアはいったん寝かせてみて、第三者目線をあえて意識してみましょう。夜中に興奮して「私って天才かも!」なんて思いながら記録したアイデアや文章。朝見直してみたら全然天才でもなんでもない、普通のアイデアだった、ということはよくあります。可能なら半日程度、難しいようなら他の仕事や作業をしたあとにもう一度見直すと、より客観化して見ることができるようになります。

ポイント2:情報を研ぎ澄ませる「型」を覚える

次に心がけるのは「型」を意識することです。実は、シンプルで分かりやすく印象に残る主張には「型」があります。古くから物語で使われている「起承転結」も、ハリウッド映画などでよく見られる「危機一髪逆転劇の後に男女が結ばれる」パターンも、水戸黄門の「この紋所が目に入らぬか!」という決め台詞も、以前の記事「新聞で発信力も強化 毎日アウトプットを習慣づけ」で紹介した「PREP法」も、すべて「型」です。「型にはめると自由な発想が妨げられるのでは?」と思われるかもしれませんが、型にまずあてはめてみることで、それ以外の余計な情報を削ぎ落とすことができ、分かりやすくなる場合が多いのです。

今回は情報をまとめるのに有効な「型」をひとつ紹介します。GARPFS(ガルフス)メソッドというものです。

GARPFSとは、次の頭文字です。

●Goal:目的、共通認識を共有(同じゴールに向かいましょう)
●Analyze:目的達成のための分析(こんなデータがあります)
●Result:分析から得られた結果(興味深い分析結果が出ました)
●Propose:分析結果を踏まえた提案(ついては、ぜひこの提案を)
●Future:提案が実現した時の未来(これを実行すれば、こんないいことがあります)
●Schedule:導入までのスケジュール、具体的ステップ(具体的には、こんな手順で実行して行きましょう)

まず、目的(Goal)を明確にして、相手に心の準備をしてもらいます。あなたが一番何を伝えたくて、相手にどうしてほしいかを最初に言うことによって、相手は聞く態勢が整います。

その後、分析(Analyze)、分析結果(Result)で、このアイデアを実行する価値があり、実行することによってこれを聞いた人に何らかの恩恵やインパクトがあることを示します。

次に提案(Propose)です。分析結果を経てでた結論と、それを踏まえたあなたの提案を訴えます(最初に示すGoalとProposeは同じ内容で、あらためて主張を伝えます)。

その後、このアイデアで広がる、すばらしい未来(Future)について伝えます。ここでデメリットとその解決策もあれば明確にするとより説得力が増します。

最後に導入までの道のり(Schedule)を知らせ、ただの夢物語で終わらせるつもりではなく、自分はここまで考えている、というところをアピールします。

この順番を意識して主張を組み立てると、過不足なく情報が入るようになります。また、相手が疑問に思う点を先回りして伝えることができるので、相手の頭にスッと入りやすくなるのです。

ポイント3:「で、何がいいたいんだっけ?」と自己ツッコミをいれる

最後のポイント、自己ツッコミとは、自分の中にもうひとり批判的な自分がいるかのように斜に構えて見ることです。例えば私の場合は文章を書く仕事が多いのですが、文章を書きながらも毎回「自己ツッコミ」をいれています。

具体的には、文章を書いていて論理に飛躍があった時、そこで執筆を止めるのではなく、赤字で「前の文章と後の文章で言っていることが違う」とか「何が偉そう」「この話の流れ意味不明」「あとでデータの裏付け必要」といった「心のつぶやき」「ツッコミ言葉」を、赤字で入れながら書くようにしています。

この作業を習慣にすると、あとで見直した時、このツッコミを気にしながら、もう一度文章や主張を練り直すことができ、分かりにくい表現が少なくなりますよ。

ぜひ上記3点のポイントを意識し、独りよがりの発信をしないように気をつけてみてくださいね。

池田千恵(いけだ ちえ)
株式会社 朝6時 代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業や官公庁、個人に向け、図を活用したプレゼンテーション資料作成術、企画書作成術や会議進行術など、「伝わる」コミュニケーション全般について指南。女性のキャリア形成、ダイバーシティーなどをテーマに講演、著述活動も行う。『絶対! 伝わる図解』(朝日新聞出版)、『描いて共有! チーム・プレゼン会議術』(日経BP社)などプレゼン・図解に関する著書多数。

[nikkei WOMAN Online 2016年4月29日付記事を再構成]

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