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広がるSNS、シニア「炎上」どう防ぐ

2014/10/21

総務省の通信利用動向調査によると、2012年の65~69歳のネット普及率は11年比1.8ポイント増の62.7%、70~79歳は同6.1ポイント増の48.7%。40歳代までの普及率が90%を超え飽和状態なのに対して、60歳以上はおおむね拡大しつつある。シニアはSNSの中でも、実名の利用を原則とするフェイスブックを使う傾向だという。自身のプロフィル情報や友人関係から自動的に知り合いを探してくれる機能を利用する人も多い。

しかし、ネット利用者は善意の人だけではない。実名が原則のフェイスブックでも友達のなりすましは後を絶たない。そこで初心者のシニアにおすすめなのが、会員制のフェイスブックグループだ。

シニアの生きがい創出を目指す全国組織の民間団体、新老人の会(東京・千代田)が主宰する「スマートシニア・アソシエーション(SSA)」はその一つ。現在、400人ほどが登録する。プロフィルの共有範囲は会員間に限定。利用規約で政治的発言を禁止する。

「もし不測の事態で炎上しているサイトがあったら、管理者の権限で発言を削除する」とSSAの管理者の1人である牧壮さん(78)は話す。SSAは月1回、都内で有料のフェイスブック教室も開く。10月中旬の教室には15人が参加。初めて参加した松岡正治さん(80)は、ネットを使えば世界中の人と連絡を取り合えるという牧さんの話に夢中になった。その中で会員制でリスクを避けるとの説明に納得し、「SSAは安全だと思う」と話していた。

■まず基本学んで

こうした動きは地方にも広がっている。愛知県犬山市のNPO法人いぬやまe―コミュニティーネットワークは初心者向け講座を開催するとともに、シニアのフェイスブックグループ(登録者530人)を組織している。同市もこの取り組みを支援しており、SNSを通じて元気なシニアを増やし、街の活性化につなげる考えだ。

まずはこうしたグループでネットでの発信の方法や、よりよい人間関係の築き方を学び、自信がついたら、個人でフェイスブックなどのSNSを使って交際範囲を広げてみるのもいいだろう。

写真であれ文章であれ、ネットに発信した情報は半永久的に残る。炎上のリスクがある半面、貴重な記録にもなる。「その時々の心情を長文でつづることが多いシニアのフェイスブックはいわば自分史。もしもの時、連れ合いや子どもに自分史を伝えたかったら、パスワードを遺族に分かるようにしておくとよい」とダイヤ高齢社会研究財団の沢岡さんは話す。

不用意な発言を避ける、相手を中傷しないなど注意をしながら、SNSとうまく付き合いたい。

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