見た目年齢が変わる 「つや髪」を手に入れたい

人の印象を左右するのは、顔立ちやスタイルだけではない。実は「髪質」も大切な要素だ。つやのある美しい髪とパサついた髪では、清潔感や見た目年齢が大きく変わる。そこで「つや髪」のためのカットやハンドブローの方法を聞いた。

丸みのあるボブを選択

毛先が丸みを描くように切ることでつやのある髪になる(東京都港区のミスエッセンス表参道店)

「最近、髪にクセが出てきたのが気になる」と話すのは、会社員の山口恵里さん(35)。「髪につやがないと、疲れて見えそう」

一方、「クセ毛だと思い込んでいる人の中には、カットの仕方で髪がパサついているケースも多い」と話すのは、美容室「ミスエッセンス」(本店は名古屋市)のオーナースタイリストMAYUMIさん。

「軽快感を出すシャギーカットが流行し、梳(す)きバサミなどを多用する美容師がたくさんいる」。しかしこの梳きバサミを表面にすべらせて削(そ)ぐことが、髪を傷め、つやを失わせる原因になっているという。「削がれることで表面のキューティクルがはがれ、髪が広がる」

キューティクルとは、髪の表面を覆う細胞層。これがきれいに整っていると、つやが出て手触りもよくなる。つまりつや髪のためには、極力削ぎを入れず、キューティクルを傷つけないカット技術が必要だ。

「さらに、毛先が自然な丸みを描くように切ると、つやが出る」と、MAYUMIさんは続ける。例えば毛先に少しレイヤー(段)をつけるボブカット。毛先を直線に切る一般のカットだと、表面に段差の層が出て、髪が重なる部分がガタガタして見える。「しかし重なりが自然な丸みを帯びるように切ると、毛先が内側に入りやすい」。毛先に角ができない分、表面がよりなめらかに整って見えるという。髪のつやは光の反射によって起きる。表面が整っていればいるほど、反射する面積が広くなり、つやが増すというわけだ。

カットだけでなく、日常のケアも大切。「まずはつや髪に欠かせないキューティクルの性質を知ること」と話すのは、美髪アドバイザーの田村マナさんだ。「キューティクルは温度や湿度が高いと開き、低いと閉じる」。この性質を利用し、トリートメントやコンディショナーをつける前に手で温めると、成分の浸透を高めることができる。

「洗髪後はキューティクルが開いている状態。そのままでは、せっかく浸透させた成分が出ていってしまうので、ドライヤーでできるだけ早く乾かすこと」

そもそも一番外側のキューティクルは、髪の内部を刺激から守る役割を持つ。だから開いた無防備な状態から、乾かして閉じる必要がある。また閉じることで、表面が整いつやが出る。

手ぐしで早く乾かす

そこで重要なのが、洗髪後のドライ&ブローだ。まずはタオルでしっかり水分を取り除く。「この時、ゴシゴシこすらない。タオルは軽く押し当て、キューティクルが摩擦ではがれないように注意」(田村さん)

ドライヤーは短時間でかけ終わるよう、風量の大きい1200ワット以上のものを選びたい。髪をかき分け、先に頭皮を乾かしたら、いよいよつやを出すためのブロー。ぬれた髪を摩擦するブラシは使わず、手ぐしで乾かしながら整えるハンドブローがおすすめだ。

「ドライヤーは20センチ離し、キューティクルの方向に沿って、上から下へ風を当てる。根元から毛先へ手ぐしをすることで、キューティクルが整いつやが出る」(田村さん)。MAYUMIさんも「乾かし方で、つや感が変わる」とハンドブローを薦める。「両サイド、後ろと、面ごとに右上から左下、左上から右下へと、斜め45度にドライヤーと手を平行に動かすこと」。髪が8割乾いたら、冷風にしてキューティクルを引き締めるのを忘れずに。

「乾いたら、仕上げに根元から毛先に向けてブラッシングを」と田村さん。ブラシは適度な水分や油分を含む豚毛やイノシシ毛のものがおすすめだ。ブラッシングは、キューティクルを整える一番簡単な方法。ぜひ習慣にしては。

(ライター 松田 亜希子)

[日経プラスワン2015年2月28日付]