手足は冷えて顔は熱い…「冷えのぼせ」に要注意

自律神経のバランスが崩れている冷えのぼせの人は、一般的な冷え症の人よりも健康面の悩みを抱えていることが多い。特にイライラなど気分に関する悩みを持つ人が多く、全体の34.5%と、一般的な冷え症の人よりも15ポイントも高かった。

睡眠の悩みも抱えている人も多い。寝ている間も緊張して汗をかき、このために体を十分に温められずに冷えを招いている人もいるという。

冷えのぼせを感じた場合にはどう対処すればいいのか。

まずのぼせた場所を外気にさらすなどして一時的にうまく熱を逃すようにしたい。ただ、むやみに体全体を冷やすのは禁物。足首やおなかなどは日常的に温めておく。

「なかでも首の後ろを温めることは効果的」(南雲さん)という。寝る前などに温めればリラックスして入眠しやすいという。

■あきらめず対処

冷えのぼせはもともと冷えの重い症状。日常生活を見直し、冷えそのものを改善することが重要だ。女性の心身の悩み解決を目指す健康情報ネットワーク「ウーマンウェルネス研究会」のメンバーで東京有明医療大学(東京都江東区)教授の川嶋朗さんは「冷え症克服には日常生活で以下の3つのポイントを改めて確認してほしい」と話す。

(1)38度から40度のお湯にゆっくりつかるなど、体を外から温める(2)食べ物などで体の内から温める。なるべく常温または温めたものを食べ、食材も体を冷やすものは避ける(3)適度な運動を心がける。少し息がきれるくらいを目安にする。

細かい点から生活を見直していけば冷えの改善効果がすぐに実感できる人はかなり多いという。ただ長い期間冷えに苦しんできた人は治るのに時間がかかることが多い。川嶋さんは「体質だからとあきらめずにじっくりと対処することが大事です」と話している。

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■不安定な気候で症状出やすく

冷えのぼせを感じる人は10月から11月にかけて増加する。目黒西口クリニックの南雲院長は「夏場に体を冷やしてしまった結果、1日の温度差が大きく気候が不安定になる季節の変わり目に症状が出やすくなる」と指摘する。

エアコンが利いた場所で過ごし、冷たいものを過剰に摂取して内臓を冷やしている人が多い。特に近年は猛暑だったり、急に豪雨に襲われたりと夏の温度変化も激しい。そのせいか自律神経が乱れて体調不良を感じる人が増えている。

予防には夏の間の対策が重要だ。ただ、症状が出ても、生活習慣を改善することなどで、重くならないようにできる。

[日経プラスワン2014年11月1日付]

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