――具体的にはどんな行動スタイルがありますか。

「若者は『分食』の傾向があり、多い人は1日6食のようです。湖池屋の新入社員にアンケートをしたら、5~6食との回答が8割でした。食への受容度が広く、ポテチもご飯代わりになります。我々の出番があるかもしれないと考えました。加工度を上げた、スナックみたいな食という考え方で、食の代替ができると考えています。持ち運びができたり、ちょっとしたときに少しだけ食べたりしたいんですよね」

――そこで第4の食という発想が出てきたのですね。若い消費者とのコミュニケーションはどんな工夫をしていますか。

「SNSでは湖池屋には約56万人のツイッターのフォロワーがいます。若手の社員がネットユーザーとコミュニケーションしたり、トレンドをみたりしています。ある消費者が作った『カラムーチョにんじん』がネット上で話題になりました。棒状の『カラムーチョ』と同じ大きさにニンジンを切って、カラムーチョと一緒にマヨネーズであえたものです。湖池屋の公式アカウントで拡散させてもらいました」

――健康志向への対応はどうですか。

「すごく大事です。例えばプライドポテトの『芋まるごと』は食塩不使用です。イモそのものに味がある。これに昆布やかつおなどのだしを加えると、ちょっとした料理になります。ポテトチップ1枚も、ちゃんとつくっているぞというのを、味として表現する時代になると思います」

「将来は電子商取引(EC)を通じた予約受注販売に対応していきたいです。ある産地のイモがおいしいとなったら、その産地のイモがとれたときに揚げたてを販売する。予約の分を作ればいいので、無駄が出ません」

――親会社の日清食品ホールディングスとの連携はありますか。

「営業面では麺とスナック菓子の売り場は異なり、バイヤーも異なります。ただ、麺とのコラボレーションや、日清食品グループの販売促進策で連携することはあります。研究開発の面など、グループのシナジーを生かした施策をこれから検討していきます。原料の共同購買などを加速していきたいです」

マスブランドまだ生まれる

――マスブランドの時代は終わったという見方があります。

「そうは思いません。ターゲットにとって本当に欲しいものがあったら、それはマスブランドになる。各社が同じようなことをやってもヒットはしません。そうではなく、思い切った投資をしたり性能を突き詰めたりすれば、みんなが欲しいビッグブランドになるでしょう」

――成長の持続に向けた課題はありますか。

「原料イモの調達の拡大です。国産にこだわり、北海道産や九州産など、日本各地でテロワール(産地の気候や土壌)を踏まえて一年中おいしいイモが食べられるような上流戦略を必死にやっている。あまり味付けをしない、イモそのもので勝負する新しいカテゴリーをつくりたいです」