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湖池屋が売り上げを伸ばしている。主力の「プライドポテト」を昨年刷新したほか、朝・昼・夜の食事とは別の「第4の食」という位置づけの新商品も投入し市場を開拓する。ヒットメーカーとして活躍したキリンホールディングスから5年前に転身した佐藤章社長は「スナックの可能性はまだまだ大きく楽しみ」と語る。

若者の生活に商機を探る

――2016年に社長に就任してすぐに発売したポテトチップス「コイケヤプライドポテト」が会社の看板商品となりましたね。

「社長就任時、湖池屋は競合であるカルビーの戦略に対抗しようとしていましたが、元気がありませんでした。そこで私は、湖池屋は価格の安さを競うのではなく、もっとおいしいものをつくっていこうと(社員に)説きました。社内の士気を高めることから始めて、ロゴマークを一新し『新生・湖池屋』を目指したのです」

「『新生・湖池屋』では戦略を味、日本、現代品質の3つに定めました。湖池屋のこだわりを詰め込んで味で勝負しています。国産のジャガイモを使い、日本各地の素材で味付けをします」

「現在では売上高の構成が大きく変わり、65%が『プライドポテト』のような高付加価値型の商品になりました。健康志向を意識して大豆を使った『罪なきからあげ』のほか『ポテトと料理』などを展開しています。高付加価値品が増えると利益もついてきます」

「ポテトと料理」は料理のような本格感とスナックの手軽さを兼ね備え、「第4の食」需要を狙う

「ポテトと料理」は料理のような本格感とスナックの手軽さを兼ね備え、「第4の食」需要を狙う

――「ポテトと料理」はデミグラスソースで味付けするなど、第4の食という新たなおやつとして提案していますね。湖池屋はどんな顧客層を重点と考えていますか。

「ひとつにはプライドポテトなどを好む40~50代以上の方たちですね。こうした方にもスナックを大好きになってほしいのです。スナックに対してジャンクというイメージを持つ人もいましたが、素材を大事にした湖池屋の商品でおいしいと思ってもらうことで、大分変わってきました。ふたつ目は女性です。スーパーに行く回数が多く家庭の財布を握っている女性は大事な顧客です」

「そして一番の問題は若者の開拓です。湖池屋は若者への浸透が足りません。カルビーと価格競争をした時期に、店頭に行くとカルビーばかりが目立つような印象があったのかもしれません。SNS(交流サイト)時代の若者は行動スタイルが今までと大きく異なるため商品開発が難しい面があります」

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