群衆シーン撮影どうする? 映画制作、手探りの再開

コロナ時代の日本映画製作ワーキンググループがオンラインで開いた勉強会で質問に答える堀さん
コロナ時代の日本映画製作ワーキンググループがオンラインで開いた勉強会で質問に答える堀さん

コロナ禍で中断した映画制作が手探りで再開する。業界のガイドラインは発表されたが、多岐にわたる現場の感染対策は一様でない。各スタッフはネットで情報を共有し、現場に生かす。

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「俳優が接触し合うアクションを撮る時、どんな対策が有効ですか」と入江悠監督。「キスシーンは撮れますか」と深田晃司監督。

5月23日にウェブ上で開かれた「コロナ時代の日本映画製作ワーキンググループ(WG)」の勉強会は白熱した。制作、撮影、録音、美術、演出の各スタッフら約50人が参加し、感染症対策コンサルタントの堀成美氏に質問をぶつけた。

「唾液の交換にはリスクがあるとわかってるので、俳優に感染しない生活をしていただく。14日間、手洗いとマスクをしっかりして、最小限しか外に出ない」

「接触は」質問切実

「群衆シーンでの検温は自己管理でいい。体調の悪い人は抜けていただく。重要なのはそこにいた人が誰かを把握しておくこと」

堀氏の答えは簡潔で具体的。一方で現場を預かる各スタッフの質問は切実だ。

「セットや小道具をどこまで消毒するか」(美術)、「ワイヤレスマイクはどうするか」(録音)、「オフィスやカフェを支度場にする時の注意点は」(ヘアメーク)、「ロケバスに何人乗れるか」「ケータリングの食事を安全に出す方法はないか」(制作)、「発熱者が出たら現場はどう対応するか」(演出)……。

映画制作の感染予防対策ガイドラインは5月中旬以降に2つ出た。大手4社で作る日本映画製作者連盟(映連)と制作プロダクションが加盟する日本映画製作者協会(日映協)のもの。どちらも感染を防ぎながら映画を作るための基本的な考え方や留意点をまとめたが、具体策は「個々の現場の試行錯誤・創意工夫」(映連)に委ねられた。

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