新しい渋谷をタダで楽しむ 絶景・アート…魅力再発見

NIKKEIプラス1

美術館に行かなくてもアートが楽しめる街にもなってきた。昨年11月に改装開業した「渋谷パルコ」の2階。「OIL by 美術手帖」はアート誌「美術手帖」が運営する現代美術のショップ。内容は約3週間ごとに変わり、鑑賞だけでも構わないそうだ。

フロアを歩くと、通路に描かれたボーダーが目を引いた。「スクランブル交差点をモチーフにシンガポールのアーティストがデザインした」(同店の中川小夜子さん)

旧渋谷パルコの外壁に設置されていたネオンサインをアート作品として展示

「懐かしい」と思わず近寄ってしまったのが、旧渋谷パルコの外壁を飾っていた「PARCO」のネオンサイン。「P」「R」「C」が一文字ずつ館内にアート作品として展示されている。「ネオンがかわいい」と若い世代には写真スポットとしても人気だ。

渋谷スクランブルスクエアでは障害のあるアーティストの作品があちこちに。5階の柱には「時間の移ろい」、地下2階では6カ所に「ジャングル」をテーマにしたアートがある。店内に溶け込んでいるが、よく見ると作品のタイトルなどが付記されていて、発見する楽しさもある。

渋谷エリアで19年11~12月に開業した大型施設の店舗面積は計8万平方メートル以上。商業施設の開業ラッシュは一段落したが、宮下公園や桜丘エリアの開発は続き、渋谷の街はまだまだ変化の途中だ。つまり、今しか見られない景色も多い。それこそアートかもしれない。たまには渋谷散歩はいかがでしょうか。

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乾杯は古きよき百軒店へ

ディープなエリアに小さいながらも個性的な新店が増え、女性も訪れるように

駅周辺が注目されるが、前回の東京五輪のころは渋谷といえば道玄坂。その中腹の「百軒店(ひゃっけんだな)」も渋谷の中心だったそう。かつての花街。今もネオン街の近寄りがたい雰囲気を残しつつ、個性的な飲食店が増えている。2017年開店のデンマーク発のビアバー「ミッケラー東京」代表のハミルトンさんは「きれいすぎない、特別な文化のある場所」と話す。古さと新しさが混在し、はしご酒を楽しむ姿も。もちろんお金はかかりますが、新しい渋谷を楽しんだ後、乾杯は百軒店で。

(井土聡子)

[NIKKEIプラス1 2020年1月25日付]

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