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時短家事

進化するカット野菜、簡単調理で新生活の食卓彩る 管理栄養士 今泉マユ子

2019/4/9付 日本経済新聞 夕刊

新生活に慣れるまでは忙しくて、料理を作る時間が十分とれないという人も多いだろう。そんなときに活用したいのがカット野菜。時短家事の強い味方だ。

カット野菜は進化している。キャベツの千切りやサラダ用のミックス生野菜をはじめ、いため物用に鍋用、袋ごと電子レンジで加熱できる温野菜など種類は豊富。麺やライスの代わりになる商品も発売されている。野菜は重くて買い物が大変、食べきれない、切るのが面倒――そんな悩みを全て解消してくれる。

カット野菜の最大の利点は、袋を開けてすぐに使えること。ボウルやざる、まな板、包丁を使わないので清潔に料理ができ、節水にもつながる。野菜の皮や種、芯などの生ごみも出ない。価格も安定しており、天候不順で野菜が高騰すると売り上げが伸びるそうだ。

手軽に野菜が食べられることのメリットは大きい。「切るのが面倒だから、野菜なしで済ませよう」と考えて野菜を取らないよりも、「インスタント味噌汁にカット野菜を加えよう」「カット野菜をカップラーメンにちょい足ししよう」といった具合に取り入れる方が健康的だ。サラダ用のレタスや千切りキャベツ、大根、水菜などがちょい足しに使える。

いため物や鍋用のカット野菜を耐熱容器に入れて、電子レンジで加熱するのもおススメ。カット野菜の利点の一つは、好みの味付けができること。ショウガと塩を足して浅漬けに、ポン酢や麺つゆでお浸しに、オリーブ油と酢でマリネに、ゴマ油であえてナムル風に、いろいろ試してみよう。

野菜を丸ごと買っても、使い切れなければ日に日に劣化する。黒ずんだ切り口を切り落としたり、捨てたりする羽目になるのはストレスになる。カット野菜は内容量のほか、加工年月日と消費期限が示されているので、買った野菜を無駄にするのを避けやすい。

ただ、品ぞろえを見ると、淡色野菜が多く、緑黄色野菜の量が少ないものが目立つ。1日分の野菜をカット野菜だけで補うことは難しい。ミニトマトなどを加えよう。

カット野菜の袋には鮮度を保つ技術が隠れているそうだ。野菜は収穫の後も呼吸しており、それに伴って鮮度が落ちていく。野菜ごとに異なる呼吸量に応じたパッケージが開発されているという。

鮮度や味を保つ工夫が凝らされているとはいっても、野菜に含まれる栄養は時間とともに減っていく。食べ物全てに共通するが、カット野菜を買った時は特に、早めに調理して食べることが大切だ。

今泉マユ子(いまいずみ・まゆこ)
1969年生まれ。管理栄養士として企業の社員食堂、病院や保育園に勤務。缶詰やレトルト食品を使った時短レシピのアレンジのほか、防災食アドバイザーとしても活躍。

[日本経済新聞夕刊2019年4月9日付]

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