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時短家事

カジダンへの道 パパ料理、役立つ実践方法 パパ料理研究家 滝村雅晴氏

2019/3/26付 日本経済新聞 夕刊

父親が家族のためにつくるパパ料理の時短術をここまで紹介してきた。今回が私の連載では最終回。最後は、実際に挑戦してみようというお父さんに役立つ実践方法を紹介したい。

現在、多くの企業・組織で「働き方改革」が進められている。時短は会社のためでもあるが、私はまずは働く個人のためと考えている。そこで、男性の家事参加を呼びかけるNPO法人ファザーリング・ジャパン(東京・千代田)とともに、平日でも家族と共に夕食を囲めることを目指す「トモショク・プロジェクト」を3月から始めた。法人・個人を対象に講習会やワークショップを進めていく。

トモショクを実現するために、IT(情報技術)など活用できるものは最大限に生かした方がいい。そのため、パパ料理を広める仲間とともに、初心者でもスムーズに料理づくりができる無料アプリ「FamCook(ファムクック)」(https://fam-time.com/services/famcook)を提供している。

ファムクックには100種類以上のレシピがある。つくり方はスマートフォンやタブレット端末が、画像を示しながら音声で伝えてくれる。例えばハンバーグづくり。手順を示す画像は、利用者の「次」「もう一回」「戻る」という音声コマンドで展開される。「みじん切りをする」という場面がよく分からなければ、「詳しく」という音声で、さらに詳細に説明する画面が展開される。端末を近くに置いておけば、手を止めることなく調理を進められる。

一般のレシピ本はスペースが限られるため説明が十分でないことも多い。ファムクックは料理の経験のある人も、初心者の人も、自分のペースで料理づくりを進めていくことができる。

タブレット端末を通じ、レシピを画像で提供するファムクックのサービス。子供もゲーム感覚で挑戦できる

「つくれこ」という機能もあり、料理が完成する時間と途中の作業に要した時間が記録される。「みじん切り」に時間がかかる傾向があれば、そこはフードプロセッサーの使用を検討すればいい。

利用者からは、ファムクックを子供と一緒に使って楽しんだという声も多い。ゲーム感覚で面白いらしい。実際に調理をするのは父親であっても、子供に「自分も料理をつくっている」という当事者感覚が発生する。

料理の時短を進めるにあたり、手の空いている家族が協力しあうと、より効果的になる。ただ、子供に料理づくりや家事の手伝いを教えることは、とても手間と時間がかかる作業でもある。

そこには、時短をどんな時間軸で捉えるかが関係する。1日単位でみれば、子供を巻き込むのは親の負担が大きいし、初心者であるお父さんが料理をつくると時間がかかるかもしれない。でも、5年、10年でみれば、どうだろう。そもそも、時短は様々な工夫が欠かせない。「時短は1日にしてならず」と考え、じっくり取り組んでいきたい。

滝村雅晴(たきむら・まさはる)
京都府出身、48歳。1993年立命館大学卒業後、採用PR会社を経てデジタルハリウッド入社。09年パパ料理普及を進めるビストロパパ設立。農林水産省食育推進会議専門委員、大正大学客員教授。

[日本経済新聞夕刊2019年3月26日付]

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