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パリのクロワッサン ワンコインでカリッふわっを堪能

日経MJ

2019/1/21付

パリ5区にある「メゾン・ディザベル」のクロワッサンは2018年にパリで1位を獲得した。値段は1つ1ユーロ(約125円)。ワンコインの手軽さもあり、さっと立ち寄って、食べながら去って行く人が多い。

買ってみると幾層にもなったカリッとした薄皮、ちぎると中はふわふわでバターの香ばしさがあふれる。味のカギは無農薬の小麦、昔ながらのチャーン製法を用いたクリーム、パンプリーバター、そして発酵種だ。

クロワッサンの価格は庶民的なかいわいでは1ユーロから、シャンゼリゼ付近など観光地エリアでも1.4ユーロほどで、それを越えるとよほどの付加価値があるといえる。統計によるとパリのパン店または菓子店で売られているクロワッサンの80%は“工業生産”という。

できあがったものを仕入れるか、もしくは焼くだけになった段階のものを仕入れ、オーブンに入れるだけ、という品物が多く、店で最初から作るような本当に“フレッシュ”なものは少ないのが現状だ。もちろんメゾン・ディザベルは店で一から作る。

料理ジャーナリストのジョスリーヌ・リゴさんによると、クロワッサン(三日月)という名の通り、本来の形は丸みを帯びた「三日月」型という。

これに対して、最近は作りやすくするため、メゾン・ディザベルのように真っすぐなタイプが主流だ。真っすぐな形のものはバター、三日月型はマーガリン使用というのが定説となっている。

時代とともに製法が変化する中で、今でも本物のクロワッサンとは――。リゴさんにたずねると、全体が黄金色で艶があり、外はカリッと中は柔らかくてバターの風味がする。端をひっぱると、そのまま切れるのではなく、コイル状にほぐれるものだという。

(パリ=吉田知弘)

[日経MJ 2019年1月21日付]

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