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前立腺がん、術後の尿漏れ対策に パッドなど多様化

2018/6/27付 日本経済新聞 夕刊

前立腺がんの手術を受けたあと、患者の大半は尿漏れを起こす。ほとんどの場合は一時的で、1年以内に日常生活に支障はなくなるが、止まるまで気にする人も少なくないはずだ。最近は紙おむつだけでなく、男性用の尿漏れパッドなどの対応製品も増えている。尿漏れの量や場面に応じて使い分け、快適な生活を送りたい。

手術後に尿漏れを起こすのは、ぼうこうにたまった尿を体外に出す尿道を締めて尿が出なくする括約筋を、手術の際に傷つけてしまうためだ。前立腺は尿道を取り巻いている。特に前立腺がんは括約筋のすぐ近くにできる。このため手術をするときに括約筋を傷つけずにがんを取り除くことが難しい。手術後は括約筋の機能が低下し、回復するまで尿漏れが起きやすくなる。

尿漏れの程度に合わせ男性用尿漏れパッドなどの利用法も指導する=東京医科大学病院提供

尿漏れを防ぐリハビリは、括約筋を鍛える骨盤底筋体操が一般的だ。ただ、こうしたリハビリはすぐに効果が出ることは少ない。手術後10日程度の退院までに尿漏れが止まる患者は一部で、多くの場合は退院後もリハビリを続けることで尿漏れが減っていく。

「ロボット手術の発達で尿漏れは減ってきたが、手術後3カ月経っても患者の30%はまだ尿漏れがある。患者さんには焦らずにやりましょうと話している」と東京医科大学病院の大野芳正教授は説明する。

健康保険の対象になったことで、手術後の排尿ケアを担当するチームを置く病院も増えている。男性は尿漏れや対応製品に不慣れな人が多いため、担当者から尿漏れの状態に応じた助言を受けるようにしたい。

尿漏れが続いている間は、紙おむつをはくなどして外に漏れないようにするが、男性向けにも尿漏れ対応製品の種類は増えてきた。最近利用が広がってきたのは、女性の生理用品のように下着の前に貼り付けて使う男性用の尿漏れパッドだ。

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