将棋界、どんなところ? プロデビューは年に4人
中学生でプロ棋士になった藤井聡太四段の活躍で、将棋に関心を持つ人が増えた
藤井聡太四段が史上最年少で将棋のプロ棋士になった上、公式戦で29連勝と連勝記録を塗り替えたことが話題になったわ。将棋に興味が湧いたけど、そもそもプロ棋士の世界ってどうなっているの。
将棋のプロ棋士の世界について、中島菜穂子さん(53)と守屋擁さん(33)が木村亮編集委員に話を聞いた。
――どうしたらプロ棋士になれるのですか。
「まず、日本将棋連盟のプロ棋士養成機関である新進棋士奨励会に入会する必要があります。入会試験にはプロ棋士の推薦が必要で推薦した人が師匠となります。入会できるのは19歳以下で多くの人は小中学生のころ入会します」
「6級から始まり、勝ち上がって四段からがプロですが、最終関門の三段リーグが非常に厳しい。三段の若手は東西合わせて30~40人いますが、四段に上がれるのは半年間に2人だけ。年間で4人しかプロになれません。26歳までに四段に上がれないと奨励会を退会させられます」
「その後の昇段は、名人戦の挑戦者を決めるための順位戦というリーグ戦の成績などで決まります。順位戦は名人の下にA級からC級2組まで5クラスあり、基本的にプロになり立ては一番下のC級2組に入り、クラスが上がれば順次、昇段します。竜王戦の成績や、王座戦など他の棋戦でのタイトル挑戦や優勝で昇段することもあります」
「棋士は順位戦で指している限り現役を続けられます。しかし負けが込むとクラスが下がり、C級2組から落ちると順位戦に参加できないフリークラスに入れられます。クラスが落ちても段位が下がることはありませんが、フリークラスには居られる年限や定年があります」