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母子手帳、電子化で進化 スマホに通院履歴 パパ・祖父母向けも

2017/5/25付 日本経済新聞 夕刊

電子母子手帳を使う伊東さんはスマホで子どもの通院履歴や処方薬の情報を管理している(横浜市磯子区)

母親と子供の健康をまとめて記録する母子手帳が進化している。スマートフォン(スマホ)などで子供の成長記録や健診記録を管理できるよう電子化を進めたり、虐待予防や低出生体重児に対応したりと様々だ。母子手帳の交付時に、家族の育児参加や正しい知識の習得を促す父子手帳や祖父母手帳を併せて配る動きも出ている。

子供の予防接種は種類が多いだけでなく、期間を空けて注射を打つものもあり把握が大変――。こんな悩みの解決に役立つのが、電子母子手帳だ。

自治体が紙の母子手帳と併用する形で住民に提供するものが多く、アプリをダウンロードすればスマホや多機能携帯端末(タブレット)などで利用できる。子供の出生日を登録すると予防接種の日程を表示し、予定日が近づくと通知が来る。身長や体重のグラフを作り、写真を張った日記などを家族で共有もできる。

神奈川県は母子手帳とお薬手帳の情報を一元管理する全国で珍しい取り組みを昨年9月に始めた。

「アレルギーや薬の副作用だけでなく、いつ何のために病院に連れて行ったのかが一目で分かるのが便利」。県の電子母子手帳を利用する横浜市磯子区の伊東礼乃さん(32)は評価する。「副鼻腔炎の疑いで耳鼻科に行ったが違った。熱はなく便はゆるめ」。スマホ画面の伊東さんの専用ページには、2歳の長女の通院時期や処方薬の情報だけでなく、気づいたことを入力したメモが時系列に並ぶ。

「通院の履歴が分かりやすく表示されるので、子供にまた似た症状が出たときに傾向が予測しやすい」と伊東さん。「花粉シーズンに肌が乾燥して皮膚科に行ったなどを後で確認できるため、体調の変化を予想しやすい」とも話す。

神奈川県は母子手帳とお薬手帳を電子化し、健康情報を一括管理するアプリ「マイME-BYO(未病)カルテ」の個人ページに集約する仕組みを採る。電子母子手帳の登録者は約3500人に増えた。

東京都葛飾区も今年3月、電子母子手帳の運用を始めた。保育サービスなど子育て情報を充実。子供の生年月日から離乳食を始めるタイミングなどを割り出し、その時どきに必要な情報を発信する。「保護者のストレスを減らし、ママのヨガ教室など子育てを楽しくする仕掛けを企画していく」(育成課)考えだ。

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