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低血圧、あなたのタイプは? 早起きや食事で症状改善

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NIKKEI STYLE

 「朝、なかなか目が覚めない」「すぐ疲れて横になりたくなる」「立ち仕事をしていると、めまい、立ちくらみがする」。特に何か病気があるわけでもないのに、そんな症状が続くのは低血圧のせいかもしれない。少しずつ生活改善をしていくと症状は軽減できると専門家らは助言する。

高血圧には国際的な診断基準があるのに対して、実は低血圧には明確なものがない。日本の病院では、最高血圧(収縮期血圧)が100より低いことを目安として診断する場合が多いという。

低血圧が原因の体の不調は、朝起きられない、立ちくらみがするといった典型的な症状以外にもある。例えば頭痛や肩こり、耳鳴り、不眠、胃もたれ、動悸(どうき)などだ。こうした症状に悩まされるのは、比較的若い女性が多い。

長年、低血圧の治療を行ってきたOD低血圧クリニック田中(大阪市)の田中英高院長は「人間ドックを受診した人を対象にした国内のある調査研究では、39歳以下の女性の2割に低血圧がみられた。男性の4倍だ」と話す。女性に多い理由は、女性ホルモンに末梢の血管を拡張する働きがあるためだと考えられている。

薬で治療難しく

高血圧と違い、低血圧には有効な薬物治療法が少ない。東京女子医大東医療センター(東京・荒川)内科の渡辺尚彦教授は「血圧を上げる昇圧剤などもあるが、薬だけで症状が改善することは少ない。朝だけ低血圧で日中は逆に高めの人がいるなど、昇圧剤は薬のさじ加減が難しい」と話す。

重要なのは生活改善だという。そのためにはまず、自分がどのタイプの低血圧なのかを知ることから始めよう。

起立性低血圧は、ベッドから起き上がったり、イスから立ち上がったりしたときなどに立ちくらみを起こす。二次性低血圧は、心臓病や糖尿病など他の病気や飲んでいる医薬品の副作用などで起きる。なお、食後に末梢の血管が拡張してしまうことで起こる食後低血圧もあり、広い意味で二次性低血圧に分類される。

患者数が最も多いのは、特にこれといった病気がないのに慢性的に血圧が低い状態の本態性低血圧。頭痛や耳鳴り、全身倦怠(けんたい)感などの症状を訴える人が多い。また本態性低血圧に起立性低血圧や食後低血圧が重なることもある。

生活改善を進めるうえで着目したいのは、いつ、どのような行動をしたときに血圧が下がるのかだ。1日を通じて見極め、対処方法を探す。

例えば、朝起きるのがつらいという人の場合。早寝早起きの習慣で生活時間を前倒ししてみよう。起きたらすぐに太陽の光を浴び、コップ1、2杯の冷水を飲む。熱いシャワーを浴びると交感神経の働きが高まりスムーズに血圧を上げることができる。ウオーキングなど適度な有酸素運動も自律神経の働きを高める。

緑茶にも効果

食事は3食きちんと食べよう。低血圧の人は食欲不振から栄養不足になりがちだという。塩分は血圧を上げる効果はあるが、わざと塩辛いものをたくさん食べるのは腎機能などに負担もあり勧められない。

血圧を上げると期待できる食べ物の一つがチェダーチーズ。血圧を上げるホルモンの材料になる「チラミン」という物質が豊富。一時的だが血圧を高める効果が確かめられている。食後に低血圧になる人は、食事のときにコーヒーや緑茶などカフェインを含むものを飲むとよい。カフェインには血管を広げて血圧を下げるアデノシンを抑える働きがあるからだ。

低血圧で危険なのが失神発作を起こす場合だ。駅のホームや階段で失神すれば命を失う事故になりかねない。渡辺教授は「失神しそうだと感じたら、安全な場所で太ももを抱えるようにしゃがみこんで」と助言。頭に血液が戻るのを待てば転倒は避けられる。

これまで、低血圧は命にかかわることが少ないと考えられ、治療をうける患者も治療しようという医療機関も少なかった。近年は低血圧患者の支援に積極的な医療機関も少しずつ増えているという。田中院長が企画・監修するホームページ(http://inphs.gr.jp)で、低血圧の基本情報を掲載するとともに治療に取り組む全国の医療機関を公開している。

ありふれた不調でありながら相談しにくかった低血圧。専門医と一緒に生活改善につとめることで、症状を軽減することができる。

◇     ◇

24時間継続測定、行動との関係把握

最近、低血圧の治療で導入が進むのが「自由行動下血圧計(24時間血圧計)」による検査だ。携帯型の自動血圧計を装着することで、昼間は30分ごと、夜間は1時間ごとの血圧を測定する。高血圧の診断にも用いられている装置だが、失神を繰り返すような低血圧の患者の血圧動向を把握するのにも使われる。

24時間頻繁に血圧を測定することで、どんな行動をとったとき、どんなものを食べたときに血圧が下がるかが分かるようになり、患者に合った生活改善を提案することができるという。検査は、低血圧の治療に積極的に取り組んでいる医療機関で受けられ、健康保険の適用になる。

(ライター 荒川 直樹)

[日経プラスワン2016年9月17日付]

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