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気になるPM2.5どう防ぐ 微小粒子、肺の奥で炎症

2014/4/10 日本経済新聞 プラスワン

大気汚染物質として関心が高まっている「PM2.5」への対応をうたう製品が増えている。たちまちアレルギー症状が出る花粉と違い、すぐに悪さが見えてこない“敵”なだけに不安も募りがちだが、そもそもPM2.5の正体は何か。人体にどういう影響があるのか。基本を押さえたうえで、改めて対策をまとめてみた。

西友では全国の中大型店188店で「PM2.5」の対策商品を集めた売り場を設けている。住宅の換気口に付けるフィルターや空気清浄機、布団掃除機などをそろえ、2~3月の売上高は前年同期比で10%増という。

PM2.5とは、大気中の微小粒子状物質で粒径がおおむね2.5マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下のものを指す。大きさで規定されているだけで、その中身は硫黄塩や硝酸塩などの塩類、黒色炭素や有機化合物、金属成分など様々だ。有機化合物は数千種類にも及び、中には発がん性物質も含まれる。工場の排煙やディーゼル車の排ガス、石炭を使った暖房システムからの排煙、火山活動などがPM2.5の発生源だ。

髪の毛の太さが70マイクロメートル(0.07ミリ)、スギ花粉で30マイクロメートル、ハウスダストの典型であるダニのふんで20マイクロメートル程度だから、2.5マイクロメートルはケタ違いに小さい。「細かい粒子ほど長く浮いていて気体のような振る舞いをする」と日本大学理工学部建築学科の池田耕一特任教授。それだけ吸い込む可能性が高くなるわけだ。

■過剰反応を戒め

「吸い込んだ粒子が気管支に作用して起きるのがせき。体質的にぜんそくを起こす人もいる」と千葉大学医学部呼吸器内科の巽浩一郎教授は説明する。粒子が小さいほど、吸い込んだときに肺の奥まで達しやすく「長期的には、気管支の先の細気管支、さらにその先の肺胞領域まで広く炎症を起こし、間質性肺炎やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)にかかる場合もある」。COPDは別名タバコ病とも呼ばれる「肺の生活習慣病」だ。粒径1マイクロメートルに満たないタバコの煙の粒子もPM2.5に入る。間質性肺炎やCOPDの先には肺がんにつながる可能性もあるが「それは何年にもわたって高濃度のPM2.5にさらされる場合。1~2日続くぐらいなら、そんなに騒ぐ必要はない」と巽教授は過剰反応を戒める。

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